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株式会社プレゼントデザイン

分離発注はそんなに安くないかも。

こんにちは。
プレゼントデザイン 川端です。

先週から、
入社予定のスタッフが
週3でアルバイトに来てくれてます。

事務所に誰かがいるというのは、
助かりますね。

製本や、図面折りなど、
細々としたことを
手伝ってもらうだけでも、
だいぶ違います。

さて、おかげで、
ご質問にも比較的
早めに答えれる
心の余裕が生まれました。

今回頂いたご相談は、

「オープンシステムで
 設計事務所に依頼したところ、
 設計費がとても高くて、
 それが妥当なのかを知りたい。」

というご質問でした。

オープンシステム、
かっこいいカタカナにしてますが、
分離発注のことですね。

一般的には工事を請け負う、
工務店と請負契約を結びますが、
分離発注は業種ごとに、
お客様が発注します。

これにより、
安価に家が建つということで、
興味のあるお客様も多いところです。

この方法はアメリカでも
数多くあるので、
日本で広げたいという実務者も
多いのですが、

日本とアメリカの違いは
家づくりに関わる
職種の多さ。

例えば、日本では
家1軒建てるのに
下記のような職種が
現場にきます。

1.足場工
2.基礎工
3.大工
4.瓦工
5.板金工
6.外壁工
7.内装工
8.塗装工
9.左官工
10.タイル工
11.電気工
12.設備工
13.空調工
14.建具工
15.家具工

これに加え、
材料屋は

1.構造材
2.建材
3.24時間換気
4.照明器具
5.住宅設備

などなど、
一つの家を建てるのに
20社以上の業者とやり取りを
する必要があります。

つまり、
分離発注は20社との
直接契約が必要ということです。

アメリカなどでは
多機能工、
つまり、左官がタイルを貼ったり、
大工が塗装をしたりと、
フレキシブルな職種が多いのですが、
日本では専門職が一般的です。

これは仕上がりにも反映されますね。
欧米ではラフな仕上げでも
クレームにはならないですが、
日本人はとても細やかです。

20社との分離契約は
面倒なだけで難しくないのですが、

20社の業者間調整は大変です。

それぞれ、タイミングよく
現場に来てもらわないと、

〇〇の材料がないから
仕事にならない!!

とか、

電気屋に来てもらわないと
前に進まない!!

みたいな事が起きてしまいます。

つまり、工務店の現場監督が
普段やっている仕事ですね。

工務店の経費を外して、
分離発注するというのは、
この現場監督の仕事を
だれかがしないといけない
ということになります。

誰がするのか、
お客様に毎日現場に来る時間があるなら、
不慣れで大変かもしれませんが、
できるかもしれません。

時間がない場合は、
そこにいる専門家は
設計事務所しかいません。

つまり、

「工務店の行う現場管理費を
 代わりに設計事務所に支払う」

というだけで、
結果、そんなに安くなっていない
ケースが多いです。

また、設計事務所が普段事務所で
やっている仕事と、
現場での調整はまったく別の仕事です。

うまくいくケースだけでは
ないと思います。

私自身、現場監督出身ですので、
一番この分離発注に向いている建築士ですが、

私はやりません。

なぜなら、現場監督の大変さをしっているからです。

設計事務所として、
2週間に1回、現場にいくことで、
より多くの設計ができると考えています。

ちなみに、「オープンシステム 広島」で
検索してできた
広島の設計事務所の中には、
あまり現場に来ないことで有名な人も。。。

よくよく考えて
選択しましょうね。

それでは、また次回。

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