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シンプルに見える家ほど、実は奥が深い

こんにちは。こんばんわ。
タカハシ工務店へようこそ!!
高橋真悟です。

月曜日からお話ししている、
新住協・関西支部での事例発表。

昨日は私が担当した、
施工のお話をご紹介しました。
基礎や断熱材、防水シートなど、
完成すると見えなくなる部分です。

「見えないところが、
住み心地をつくる。」
これが私の家づくりの信条です。

そして私の施工のお話が終わり、
ここから飯塚先生へバトンタッチです。

飯塚先生は一級建築士で、
アイプラスアイ設計事務所を主宰し、
工務店設計塾の塾長としても、
全国で活躍されている建築家です。

そして飯塚先生の建築の系譜を
遡っていくと非常に面白く、
ル・コルビュジエから前川國男、
そして大高正人へとつながり、
その先に飯塚先生がいます。

ということは、飯塚塾の
教え子である私も、
かなり遠いところまでたどれば、
師匠はル・コルビュジエ?(笑)
ちょっと言い過ぎですね。

そんな飯塚先生の設計手法は、
私にとっても非常に面白いものでした。
普通、お家を設計するときは、
まず間取りから考えていく。

そう思われる方が、
多いのではないでしょうか。

でも飯塚先生は違います。

最初に考えるのは、
なんと「外観」なんです。

まず、その土地の形状や、
高さなどに関係する法規制を確認する。

そこにお客様が希望される、
建物の大きさを当てはめながら、
建物の幅や奥行き、高さなど、
外側の形をつくっていきます。

つまり先に建物全体の形、
外観を決めてしまうんです。

そして外側の形が決まってから、
その中を間仕切っていく。

これが飯塚流です。

先に外観全体を整えているので、
建物の姿がとてもきれいにまとまります。

そして、その中を間仕切っていくと、
意外なほど無駄なスペースもなく、
間取りもきれいに
納まっていくんです。

このことを初めて聞いた時には、
私も驚きました。

そして今回のお家についても、
その後詳しく説明していただきました。
構造の考え方。

柱の配置。

そしてデザイン。

完成してしまったお家を、
一般の方が普通に見られれば、
「シンプルで素敵なお家ですね。」
そんなふうに感じられると
思います。

でも、今回聞いているのは、
建築を仕事にしている人たちです。

見る人が見れば分かります。

シンプルに見えるその裏側には、
かなり複雑なことをしています。

私自身、最初に図面を見たとき、
「本当にこれで大丈夫なん?」
と思ったほどです。

特に驚いたのが、
LDKの柱の少なさです。

非常に少ない柱で空間をつくりながら、
許容応力度計算によって、
耐震等級3を確保する設計です。

これは構造をしっかり理解していないと、
なかなかできる設計ではありません。

私も図面を最初に見たときは、
本当に度肝を抜かれました。

でも、柱が少ないということは、
それだけ広い空間がつくれます。

実際に完成したお家へ入ると、
27坪とは思えないくらい、
空間に広がりを感じます。

そして私がもう一つ素敵だと
感じているのが、
リビングにつくられた、
腰掛けのできる小上がりと、
そこから眺めることのできる
テラスです。

このテラスがまた面白いんです。

強い直射日光を入れるのではなく、
やさしい光を室内へ届ける。

さらに周囲からの視線にも、
きちんと配慮されています。

そして小上がりに腰掛けると、
自然と空が見えるようになっています。

晴れている日もあれば、
曇っている日もある。

もちろん、
雨の日もあります。

空は毎日同じように見えて、
実は毎日違う表情をしています。

同じ場所に座っていても、
毎日違った景色を楽しめる。

飯塚先生はこの場所を、
「空中の庭園」と呼ばれています。

私はこの言葉が、
とても好きです。

京都の町家も間口が狭く、
奥へ細長い敷地が多くあります。

そんな限られた敷地の中へ、
光や風を取り込むため、
昔から坪庭というものが
つくられてきました。

京都に建つ今回のお家にも、
どこかそんな考え方を感じます。

約27坪という限られた大きさでも、
設計の工夫によって、
実際の面積以上の広さや、
豊かな空間をつくることができる。

構造も、光も、視線も、
そして外から見たデザインも。
一つ一つにちゃんと理由がある。

完成した姿はとてもシンプルですが、
そのシンプルさをつくるために、
実はたくさんの工夫が、
隠されているお家なんです。

飯塚先生のお話を聞きながら、
改めて設計の奥深さを感じました。
そして無事にセミナーも終了。

そのあとは、
お待ちかねの懇親会です。

やっぱり新住協の勉強会は、
懇親会が一番盛り上がります。

今回は焼肉です。

https://m-takahashikomuten.com/l/m/BP2a80hJ1JCdyw

清水さんが、
いつも懇親会のお店選びに
こだわってくれます。

今回のお店も美味しくて、
ボリュームがあって、しかも安い。

みんなでお酒を囲みながら、
建築談議に花を咲かせます。

昼間に聞いたセミナーについて、
今度はお酒を飲みながら議論する。

これがまた面白いんです。

そして一次会が終わってから、
二次会は落ち着いたバーへ。
今度は飯塚先生を囲みながら、
設計の手法について聞いたり、
建築に対する考え方について、
いろいろと意見を聞いたり。
みんな真剣です。

私自身、今回の事例発表のために、
準備にはかなり時間がかかりました。

パワーポイントをつくるのも、
正直なところ大変でした。

でも終わってみれば、
「発表してよかったな。」
心からそう思える一日でした。

人に自分の仕事を説明するためには、
自分の仕事を振り返らなければなりません。

なぜ、この納まりにしたのか。

なぜ、この材料を使ったのか。

あのとき、なぜ苦労したのか。

普段は当たり前のようにしていることも、
改めて言葉にして人に伝えることで、
私自身もたくさんのことに
気付くことができました。

そして今回、セミナーの依頼を
快く引き受けていただいた飯塚先生。
本当にありがとうございました。

新住協・関西支部のみなさんにとっても、
建築技術をさらに向上させる、
とてもいい勉強会に
なったのではないかと思います。

私も今回勉強したことを、
また次の家づくりへ生かしていきます。

今日はここまで。
それでは、素敵なお家造りをしていきましょう。(^O^)

2026年11月4日(水)�529

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この記事を書いた人

高橋 真吾

株式会社高橋工務店(京都府京都市)

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