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凰建設 株式会社

どこまで崩れる??

凰建設の森です。

本日は現場の検査。
大規模な改修の断熱及び
熱橋検査になります。

新築と違い、改修工事は
応用問題に次ぐ応用問題。

断熱は全方位完璧に埋まってないと
効果はガタガタと落ちていく。

非常に気を使います。

さて、本日の話題は、耐震。

どこまで崩れる?と書きましたが
実際の壊れ方の話ではないです。

間取りの話です。

家の図面の打ち合わせをする際、
もう少しこの部屋を広く、、とか
この部屋を小さく、、とか
少しずつ壁の位置が変わったりするのは
よくある話かと思います。

構造の事を勉強したことがある人なら
直下率という単語を聞いたことがあるかも。

2階の壁がどれだけ1階に載っているかを
表す数字になってきます。

この数字は単純に大きい方がいいです。

しかし、上下のつながりと言っても、
大事な部分もあれば、さして重要では
無い部分もあります。

元々1階が細かく仕切られている部分で
直下率が多少悪くても、構造には
そんなに影響が無いのですが、

リビングなどの大空間の上に来る部屋の
直下率が悪いのは、割とクリティカル。

リビングの上が浴室であったり、
リビングの上に荷物満載の
ウォークインクローゼットがあったり。

重い荷物を持つときは、しっかり腰を入れて
荷物の重さがまっすぐ足に伝わるように
持つかと思います。

しかし、前かがみになって重い物を持ちあげると
背骨、配筋、腰に余計な力がかかります。

ともすると、ぎっくり腰になってしまったり。

荷重が上から下まで素直に行かない建物は
そうやってぎっくり腰になりやすくなります。

じゃあ、弱くなるかというと、そうではないです。
偏った荷重がかかっても弱くならないように、
太い材料を使ったり、沢山の材料を使ったり。

なので、家が高くなります。
そして、家の天井が低くなります。

家の間取りが崩れてくれば来るほど、
余計なお金がかかり、天井が低くなる。
そう思っていただいて構いません。

設計者は、最初から崩した構造で家を
設計するという事はあまり無いです。

どこで崩れていくかというと、打ち合わせ中。

図面を見るとどうしても、広さや使い勝手に
目が行きがちです。住まい手がこの部屋を広く、、
という要望を出す際に、構造の事まで
想いを馳せているという事はまず無いかと。

そして、多少のずれであれば、問題ない
という事も多いので、設計者も気軽に
はい、いいですよ。と言ってしまう。

それが積み重なっていくと、
色んなところで骨がずれまくっている
腰椎すべり症ハウスが
出来てしまったりするわけですね。

酷いと構造のずれにより、
天井裏に納まっていたはずの設備が
部屋内に飛び出してきたり。
例えていうならヘルニアハウス?

症状がひどければひどいほど、
補強にお金がかかっていきます。

1階の壁をずらしたのであれば2階も一緒に
ずらしていく。それであれば問題ない。

しかし、なかなかそうはいかないですよね。

これは非常に難しい問題。
何事も自由にできてしまう、
注文住宅だからこその落とし穴。

耐震等級3が取れれば、お金が掛ったって
別にいいんじゃない?という考え方も
もちろんあるかと思います。

構造を取るか、使い勝手を取るか、
そこの部分の価値観は、
設計者さんとすり合わせを
しておいた方が良いかもです。

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