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株式会社 夏見工務店

いざ、建築業界に

短パン半そでの楽しい暮らしを実現するぜ!
【たぶん日刊】

いつもありがとうございます、夏見です。
本日もメルマガご愛読ありがとうございます!

「いざ、建築業界に」

三回生の秋。
製図室の蛍光灯は、
いつも少しだけ暗い。

ユウトはカッターの
刃を折りながら、
模型の壁を一枚ずつ
立てていた。

手を動かしている時間が
好きだった。
スチレンボードの白い断面。
ボンドが乾くまで待つ、数十秒。

小さいころから、
何かをつくることだけは
飽きなかった。

けれど、
就職ガイダンスで聞いた言葉が
ずっと耳の奥に残っている。

「工期短縮」
「標準化」
「生産性」

画面に映るグラフは右肩上がりで、
そこに手の跡はひとつもなかった。

自分の好きな「つくる」は、
この業界ではもう
要らないのかもしれない。

そう思うと、
模型の屋根を載せる指が止まった。

先輩は大手に決まった。
同期はIT企業の説明会に行った。
「建築なんて、割に合わへんよ」
誰かが笑いながら言った。

夜の帰り道。
ユウトは、工事中の
小さな現場の前で足を止めた。

囲いのすき間から、
明かりが漏れていた。

中では年配の大工がひとり、
柱に墨をつけていた。

すっ、と線が引かれる。
迷いのない音がした。

「遅くまで、すみません」
思わず声をかけると、
大工は顔を上げて笑った。

「明日、ここに梁が載るんや。
今日のうちに確かめとかんと、
気持ち悪うてな」

効率で言えば、
きっと無駄な時間なのだろう。

でも、その一本の線が
明日の家を支えるのだと思った。

「機械も使うで。プレカットも助かる。
けどな、最後に『これでええ』と
決めるのは、人や」

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