家百マガジン

仲田です。 現在、工事中の物件が4現場。 次回見学会を開催する三好ケ丘の家はもう少しで完成しますが、それまでは現場管理の猪飼は連日かなりハードな状況です～ その後、9月上旬くらいにも完成見学会を予定してまして、そこまで完成したらすこし余裕ができそうです。 とはいえ、その後も着工が続きますので、あまり余裕でもないですが・・ (;^_^A 来年あたり、1か月くらいの長期休暇とりたいな～と現実逃避しているこのごろです・・ ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊カンタンな見積書の品質＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ 先週、御見積書を提出しました。そして、今週も提出が控えてます・・ 見積書作成にはまあまあな時間がかかります。 なので2週連続はちょっぴりきつかったなぁ・・・(;^_^A はい、お察しの通り、見積作成のためメルマガを送る余裕が全然なかったのでした～(T_T) さて、この見積書。 会社によってもその中身はぜんぜん違います。 比較的大きなリノベーションでも定額制で提示している会社もありますね。 面積で単価を決めていれば、枚数は少ないし、時間もかからない。 例えば70㎡のリノベで、㎡単価を20万円と設定していたら 70㎡×20万円＝1400万円という計算ですぐにできます。 簡単で「わかりやすく」て時間もかからないからとてもいい。 この時の単価は工事の中身によってその会社が設定するわけです。 ただ、簡易なリフォームではなくて、室内をすべて解体するリノベの場合、工事費を面積に対しての単価で決めるのはどうなんだろう？・・って思います。 プランによっても壁の面積は全然違うし、床の面積も床板の部分もあればクッションフロアとか畳とかもある。（私たちはクッションフロア使いませんが） 設備だっていろいろ違いはあるし材料の数量、サイズもバラバラ。 普通に考えたら基本的に単価で工事費を設定するのにはムリがあるんですね。 シート張りの材料（いわゆる新建材）とか既製品といわれるセットの商品（室内のドアとかがいい事例で、ドアと枠がセットになっています） を使っていれば単価は設定できるという方もいるかもですが、既製品を使っていたとしてもその商品の品番やサイズは物件によっても違いはあります。 もちろん、数も違う。 既製品を使っていても金額の違いは必ずでるんです。 そうした違いがあるにもかかわらず 面積×金額＝工事費 で設定するのはかなり乱暴ですよね。 これ、工事会社からしてみれば物件によっては利益が多い場合もあれば少ない場合もあるということですからね。 また定額制ということは工事を各業者さんに依頼する際にも、それを強いている可能性が高いと思うんです。 大工さん、水道屋さん、電気屋さん、内装屋さん、などなど業者さんが工事をする際に、工事にかかる手間は物件によってある程度差はあります。 にもかかわらず、金額が定額制だと、先ほどと同じように、手間がかかる場合は利益が少なくかからない場合は利益が増えるということになるわけです。 そうなるといい仕事をするというより、早く、簡単に工事をすることが目的になりかねないんですね。 工事金額が簡易な㎡単価、あるいは一式で○○万円、みたいな決め方なら手間暇かけていい仕事をすることはまずしませんよね。 いずれにしても見積書が簡易であればあるほど施工の質と設計の質もそんなに高くないと思います。 時間をかけないよう「効率的」で「生産性を高く」することが目的になっていくので。 長年家づくりをしてきて思うのは、質の高い住まいをコストも踏まえてつくるには見積書も詳細にせざるを得ないということ。 だって、いい住まいをつくるには設計にも時間はかかるし、材料もいろいろ必要。 安くていいものを使うというのは聞こえはいいですけど、住まいを勉強すればするほどたぶん、それには無理があるってわかってくるんです。 いい材料を使うからこそ、その数量がどれくらい必要かをシビアに積算する必要があるのです。 施工費だってそうですね。施工内容によって工事費が変わらなければ職人さんに負担を押し付けることになるわけです。 私の見積にも㎡単価とか、一式で○○万円、という表記はありますが、それは家全体ではなく、施工内容の一つの項目に対してなので、かなり細かくわけてます。 棚板1枚を取りつける場合と造作工事でキッチンをつける場合ではかかる手間は全く違いますからね。 本来それは当たり前のことなんですが、いつからか、効率化のために様々な要素が簡易になっていきました。 でも簡易にすることで質は担保されるんだろうか？ 例えば、こちらは今度の見学会の工事中の写真。 https://n-style-renovation.jp/l/m/dI4Xj1DN0IBpjF 木の枠がいろいろ付いてます。 正面は奥の子供室の出入口の枠。右は廊下に面するトイレの出入口枠。 手書きでそれぞれのサイズを書き込んでみました。 単純に出入口一つとってもいろいろと材料にも違いがある。 今回の現場ではこうした枠材だけでも60種類以上。 その他の建材を含めたら130項目以上になります。 で、これは私が、建材費、というくくりだけで拾いだしているので、他の工事でも同じように項目をあげていくと、30ページくらいにはなるのです。 見積書には、こういう感じで項目を詳細に記載します。 ミリ単位でこれだけいろいろな枠材が必要ということはそういう図面も必要です。 そして確かな技術がある大工さんでないと施工できないし、 図面を読み解いて材料手配や業者さんと打合せができる現場監督がいないと実現できません。 見積書を見るだけでもこういうことが関係してくるのです。 枠材を例にしましたが、見積書にはこういう感じで可能な限り詳細に項目を記載します。 詳細にしておけば、工事の内容もかなり明確になるし何が入ってて、何が入っていないかも明確になります。 どういう材料を使うのかも明確。 つまり、金額に根拠があるということ。 根拠があるのが当たり前でしょう、と思うかもですが、定額制の見積とかにはこういう根拠はない。 わかりやすい見積だけど、質が担保される工事なのかというと、それは無理だと思うんです。 ちょっと長くなってしまいましたが、見積書の中身って、じつは、質ともつながっているんですよ、ということをお伝えしたかったのでした。 ・・・ここまで説明してきましたが、正直なところ、私自身は面積×単価という見積方法にあこがれてます（笑） だって、見積書の作成があっという間ですよ？ 私が今作成している見積書の作成時間と比べたら何百倍も少ない。 もしも見積書30ページもいらない、って方がいましたら、事前にお知らせくださいませ（笑）。 ＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊編集後記＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊ ということで、8/3、4に三好ケ丘で開催の見学会ではメルマガでも紹介した木の枠がどんなふうに使われているのか、何種類使われているのか、現場で数えてみると楽しいかも（笑） そんな人はいないか・・(;^_^A あんまり説明していなかったけど、今回、現地では、図面よりもずいぶん広く感じますよね～って説明をすると思います。 そう感じるのは「スケール感」と「抜け感」がポイントになるんですが、これは言葉で説明してもたぶん、理解できない部分。 そのあたり、体感しないとほんとにわかりません。 でもこれがあるのとないのとでは完成した物件に大きな差が出ます。 マンションは戸建てよりも面積は小さいため、工夫や見せ方が大事。 戸建てより小さくてもより快適に暮らせる工夫を見学会で知ってください。 ちょっぴり遠方ですが、ぜひお越しくださいね～ お申し込みは下記からどうぞ。https://n-style-renovation.jp/l/m/w2eo5fkquWZTea ではではこのへんで。

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