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本物素材で「なんかいいわぁ」となる家を
株式会社樹々匠建設

本物素材で「なんかいいわぁ」となる家を

2021年4月26日

「いい家に入ると『なんかいいわぁ』っとなる。この『なんかいいわぁ』という感覚が好きなんです」

ーそう語るのは、静岡県浜松市で工務店を経営する大木さん。大木さんの経営する工務店「樹々匠(じゅじゅしょう)建設」は、2004年から外断熱専門店として、高断熱高気密の家を数多く建ててきた、長年の実績と信頼のおける工務店だ。樹々匠建設は、その機能面もさることながら、さらにその先にある「落ち着き」や「豊かさ」に重きを置いた「なんか落ち着く」家づくりをしている。

今回は樹々匠建設の大木さんに、「いい家」とはなにか、大木さんの建築観、家づくりのヒントなどについてお伺いした。

「理屈」と「情緒」どちらも兼ね備えた「家」の魅力。

ー工務店「樹々匠」の大木さんは、建築一家出身。ご家族のほとんどが建築業界に身をおいているそうだ。「なんにも考えないうちに、いつのまにか建築業界にいた」そう語る大木さんに、ご自身の建築観について尋ねてみた。

大木さん(以下大木)もともと僕は、断熱性や気密性など家の性能部分、つまりハード面かソフト面かでいうと、ハードの部分をとにかく追い求めていました。まだ断熱が注目されていない2004年から「とにかく断熱気密!」と言ってずっとやってきたんです。それがある社長との出会いで、僕の建築観が変わるような、頭を思いっきりぶん殴られたような衝撃を受けることになりました(笑)

その社長からは、家づくりの数値的な部分や、根拠の部分、つまり力学的な解き方を教えてもらったのが一つ。あとはデザインや情緒的な部分を聞けたところがとても大きかったです。理屈と情緒、どちらもバランスよく取り入れた建築観。それを聞いたときは本当に衝撃を受けました。

実際にその社長のモデルルームも見せてもらったのですが、建築観や想いが完全に再現されていて、本当にすごいなと感じました。それが今の樹々匠のスタイルにもつながってくるのですが、とにかく「自然とともに」。家の中にいるときの落ち着き、くつろげるスペース、あたたかみなど、そういった話を社長から聞き、体感させていただきました。

ー大木さんは、この社長との出会い、さらには地元の工務店、全国の工務店との出会いがあり、自身の建築観が培っていったそうだ。家を建ててもらう側の私たちも「素敵な工務店さんとの出会い」は、「理想の家」に対しての価値観が変わるきっかけになるかもしれない。

「情緒」「デザイン」「性能」「価格」すべての調和がとれてこそ「いい家」。

大木:性能面だけがいい家、数字だけがいい家が、「いい家」とは言えません。かといって、カッコいいだけがいい家かというとそうでもない。どんなに素敵な家でも価格が高すぎるのもよくない。そういうところの、すべてのバランスが取れた家が「いい家」だと僕は思います。

その「いい家」の価値観は住む人・建てる人によってそれぞれです。なにかを否定するわけでも肯定するわけでもありません。ただ僕の中には「これがバランスが取れていい」という想いやこだわりはあるので、その価値観に共感してくださった人とこれまで家づくりをしてきました。その価値観の一致という部分は大切にしていきたいと思っています。

ーちらっと出てきた「価格」という言葉。家の価格は私たち建ててもらう側の、もっとも気になる部分といっても過言ではない。その点についても大木さんの考えをお伺いしてみた。

大木:家を建てるときに、お金の面で無理しすぎることは、よくないことだと思っています。無理して高すぎる家を買ったとしても、手放さなければならないときが来てしまう。それが一番不幸なこと。

だからこそ「建てたい!」と言ってくれる方には、給与・教育費・老後も含め、生涯にわたってどんなお金がどんなふうにかかるのかを明確にして、家づくりができるか否かをライフプランで明確にします。無理な場合は「家づくりをやめましょう」とはっきり伝えます。たとえその方に怒られたとしても、のちのち不幸になるお客様を生むわけにはいかないからです。

最終的に自分たちの老後まで、お子さんが住み継いでいくまでに、メンテナンスなど含め、トータルで安く済む家が「いい家」なんじゃないでしょうか。そのために「長持ちする材料」を使い、「本物の素材」を使うことが、結果良いものにもつながるし、トータルで見ると「安さ」にもつながります。

本物の素材を使った家は「よく分からないけど、なんだかいい」。その空気感が好き。

ー大木さんの家づくりには、「本物の素材」を使うというこだわりがある。「本物の素材」を使ってつくられた家には、新建材を使ってつくられた家にはない「なにか」があるそうだ。

大木:うまく言葉では言い表すことができませんが「空気感」が違います。その家やお庭に入ったときに感じる「なんかいいわぁ」という感覚。このアイテムがいいとか、ここの素材がいいとか、使っているものが云々…ではなく「なんかいいわぁ…!」なんですよ。この「よく分からないけど、なんかいい」という感覚をお客様が感じていただけたら、してやったりです(笑)

僕は「偽物」が苦手。っというか嫌い。とにかく「本物」しか使いません。もちろん、「なんかいいわぁ」っと感じてもらう為に様々な“仕掛け“をしています。本物の素材を使い、その仕掛けたちがすべて合いまったときに「なんかいいわぁ、この家」という結果になるんです。

ー私たちが「なんかいいわぁ」という感覚に行きつくために、大木さんの家にはたくさんの「仕掛け」が詰まっている。

大木:その人が家の中に入ってきたときに、どういう動きをして、どういう視線の動き方をするのか、その視線の先に、窓とお庭の緑を配置して視線を遠くに飛ばす。居心地のいい場所に座ったときに、どんなくつろぎ方をするのか。その時、家族皆との距離感をどうするか。

そういったことを考え、すべてのものを配置し、ミリ単位の設計をして、気持ちの良い空間をつくる。それをやるのが僕らプロの仕事だと思っています。

お客様が「家を好き」でいてくれる。そこによろこびを感じる。

ー素材や空気感、「なんかいいわぁ」という感覚に強いこだわりを持っている大木さん。そんな大木さんは、どんなときに家づくりへのよろこびを感じるのか尋ねてみた。

「家」や「家づくり」そのものを、お客様が好きになってくれているんだなぁ、と感じるときに、とてもよろこびを感じます。樹々匠で家を建てられたお客様は、家を建て終わった後でも、新しい家が完成したときに「大木さん、見せて!」と言ってきてくれることが多いんですよ。もう自分の家は完成しちゃっているのにです(笑)

先日うちのモデルハウスが新しくオープンしました。

家はもちろん、家具や照明にもこだわった家で、それを見たOBさん(樹々匠で家を建てられた方)が、「この椅子いいんですよね!」とか「この照明にしたんですね!」とか楽しそうに話されるんです。そういうときに「あぁ、この人は本当に家が好きなんだなぁ」としみじみ感じます。

「なんかいいわぁ」が詰まったモデルハウス

本物の素材を使い、強いこだわりを持って家づくりをする大木さんを見てきたからこそ、樹々匠のOBさんは「家」を、ますます好きになっていったのかもしれない。丁寧にこだわってつくられた「なんかいい家」は、きれいに、大切に、長く住みたくなるものだろう。

大木:あと、すでに家を建てられたOB様と、まだこれから家をたられる方との一番の違いって何だと思いますか?

これから家づくりをする方は、家に入ると「ここがリビングで何畳なのね。ここが寝室、子供部屋はここなのね。収納は、、動線は、、、」という感じで家じゅうをぐるぐると見て回るんです。でもウチで家を建てられたお客様は、家に入ったらまず座るんですよ(笑)「ここが落ち着くわぁ」「わたしはこの場所が好きだなぁ」みたいな。「居心地のいい場所をつくる」をコンセプトにしているので、そんな感じで「ここがいいわぁ」というところを見つけてもらえると、すごくうれしいです。

信頼できる工務店と、「楽しく」家づくりをしてほしい。

モデルハウスのくつろぎの場所

大木:これから家をつくる皆さんには、家づくりを「楽しむ」ということを忘れないでほしいです。今の時代、本当に多くの情報が飛び交っていて、ネットでもYouTubeでもたくさんの情報が発信されるようになりました。

そのぶんお客さんも賢くなるし、いい家づくりをするための手段や方法を知れるようにもなりました。だけれども、逆にそのせいで悩みすぎて「家づくりが辛い、楽しくない」ってなっちゃう人もいるんです。

僕は「悩む」「迷子になる」こと自体は、ぜんぜん悪いことじゃないと思うんです。大いに悩んで、迷路に入ってくれてもいい。だけれども「楽しむ」こと自体を忘れてほしくないのです。家づくりは人生の一大イベント。こんなに楽しいことってないですよ。

そのためにも、まずは「信頼できる工務店」を見つけてください。それさえできれば、あとはお任せしておけばいいって僕は思います。信頼できる工務店を見つければ、あとはゴールに向かうだけ。結婚と同じで、「この人だ!」っていう人を見つけたら添い遂げてください(笑)

そんな工務店さんと一緒に、「こんなふうに暮らしたいな」「こんな家族になっていきたいな」とか、楽しいことを考えながら、相談しながら、素敵な家をつくっていっていただきたいです。

(2021/5/20 取材:平井 玲奈 撮影:家づくり百貨)