こんにちは。
プレゼントデザイン 川端です。
人間って、怖いもので、
朝方の30℃を切った気温で、
涼しく感じてしまう、自分が怖いです。
さて、これ以上嘘をつくのは
無理だなと思ったので、告白します。
今日、ニュースを見ていると、
北海道で40℃、みたいな話が出て、
道民の方が、
「自分の家は熱を逃がさないように
断熱性能を高めているから、
とても暑くなる」
とコメントがあり、
また、変な誤解が先走るなと危惧しています。
半分、本当で、
半分、嘘です。
北海道の家が夏に暑いのは、
日射遮蔽をしていないということと、
冷房がないという大きな問題があるからです。
断熱性能が高い家というのは
魔法瓶と同じなので、
冷たいものを入れれば、
冷えた状態をキープしてくれます。
しかし、家の中には調理器具、家電もあり、
窓も日射を遮るものがなければ、
バンバン、太陽光が降り注ぎます。
そりゃ暑いよ。という感じです。
北海道はそこまで暑くならなかったので、
冷房がないです。
あと、雪国のあるあるで、
冬の間はずっと曇って、雪景色なので、
たまの晴れや、短い夏を楽しむために、
大きな窓があったりします。
これは、実は、瀬戸内の沿岸部も近い話があります。
冬もよく晴れるから、窓を大きくして、
家を暖めようというのが、
パッシブデザインの一つにあります。
パッシブデザインの創成期につくられた、
自立循環型住宅では、南面の窓面積を
床面積の10%以上にしようというような、
目標値がありました。
冬に窓から、日射をたくさん取り入れて、
暖房エネルギーの代わりにしようという考えなのですが、
これは、冬が4か月あって、夏が2か月しかなかったときの話です。
今年は、5月から暑くて、10月までおそらく暑い。
庇で日射遮蔽ができるのは、夏至付近の6月から7月だけです。
そこから、先は太陽高度は落ち、
庇を交わして、朝晩、熱が室内に入り込みます。
だって、暑いのは10月ですからね。
日射取得を狙った、
南側に大きな窓の家はこれからの時代、
かなり暮らしにくくなりそうです。
だからといって、夏だけを考えた家をつくるべきか、
というのは、実は難しく、
冬の長さや寒さはあまり変わっていません。
春と秋がなくなっていますが、
冬は冬で、4か月くらいあり、
冷え込むときはかなり冷え込みます。
ということで、冬だけのことを考えた家づくりではなく、
長い夏を耐えうるための家づくりを考えないといけません。
こういう話を書くと、
川端は南に大きな窓をつけないのかと、
勘違いされる方がでるのですが、
そうではありません。
日射取得のための窓はもう不要で、
景色を切り取るための窓は大きくし、
日射遮蔽のための、屋根やシェードをしっかりつけるということが
大事です。
それでは、また次回。
続きを読むには会員登録が必要です。