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株式会社あすなろ建築工房

軒の無い家は夏が地獄


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こんばんは。
あすなろ建築工房の関尾です。

あすなろ建築工房も本日からお盆休みです。
とはいっても私は溜まった仕事を片付けるため、出勤となりました。

本日は台風が関東上陸で大荒れのお天気ですがいかがお過ごしでしょうか。
恐らくですが、明日以降は台風一過で、夏本番って感じになると思います。
これからしばらくは、さらにギラギラした太陽が照り付けることになると思います。

例年だと梅雨入り後に日射遮蔽の話をしているのですが、今年はすっかりメルマガでお伝えすることを忘れてしまっておりました。
これからの季節は「日射遮蔽をするかしないか」で快適さが大きく変わってくる季節となってきます。
ということで、本日は「日射遮蔽が出来ていないとどうなるか」「軒の無い家は夏が地獄」のお話をしておきたいと思います。

例年夏至は6月21日前後となります。
夏至は太陽の高度が一番高い時期となります。

横浜周辺だと、正午の時点で78度の角度で陽が差し込んできます。
https://asunaro-studio.jp/l/m/8bQmwWuQRCv5Kw

建築の教科書では、「窓の高さの1/3の長さの庇を出しておくとよい」とされています。
リビングなどの掃き出し窓の場合、窓の高さが2m前後となりますので、上部に60cmほどの庇を出していると、この時期の日差しを遮ることが出来ます。

しかしこれだけでは不十分となります。
夏本番は夏至の時期ではなく、その先、つまりこれからの時期となります。
お盆を過ぎ、9月に入り、お彼岸に近くなってもまだまだ暑いですよね。
先の図面にあるように、9月の中旬過ぎの日中の太陽高度は55度と結構低くなってきています。
この日差しも遮るようにしておかないと、9月に入ってから「暑い家」になってしまいます。

実は、8月だけではなく「9月」以降も暑い思いをされている方もとても多いのです。
また、太陽は12時を過ぎたあと、15時くらいまではジリジリと強い日差しを照り付けます。
つまり、55度よりも低い位置から陽が差し込むことになります。

上記の角度は、建物が真南に正対して建っている場合の数字なので、建物が東や西側に傾いて建っている場合にはさらに条件が悪くなります。
建物が真南に向いて建っていても、東側と西側の外壁面にある窓からは、真横から日射が入ってきます。

では実際にどのくらいの熱量が窓から入ってきているのか?
下記は日射量のグラフです。
https://asunaro-studio.jp/l/m/vNN2j1vhXwIocN
(「エコハウスのウソ」より引用)

夏至の時期は太陽の角度があるので、南面はピークとなる12時頃でも200w/㎡程度ですが、朝方の東面や午後の西面では、約600w/㎡の熱量になっています。
東側や西側は、朝や夕方に真横から日射が差し込むことになります。
夏の西日が暑い理由です。

8月や9月は太陽高度が夏至よりも低くなっているので、窓から日射が入ってくることになります。
春秋分を見てみると南面では500W/㎡の熱量が入ってきます。
8月でも15時過ぎなど太陽高度が低くなってくる時間では角度も緩やかになって、窓から日射が入ってくることになります。

このように南面の窓も真夏の15時過ぎや9月の12時前後にはかなりの直達の日射が窓面に当たることになります。
窓ガラスを日射遮蔽係数の良いLow-Eガラスなどにしたとしてもそこで遮ることが出来るのは、
60%程度です。
仮に600W/㎡の熱量が入ってきていると仮定すると、日射の6割は高性能な窓で遮蔽出来たとしても、残りの4割つまり240W/㎡は、室内に日射熱として入ってきてしまいます。

普通は南側は冬の日射取得を大事にして日射取得型のガラスを使うことが多いのですが、その場合は4割減の6割の熱が室内に入ってきます。
そうなると600W/㎡の6割つまり360W/㎡が室内に日射熱として入ってきます。
リビングの掃き出し窓の面積が1.6m幅×高さ2.0mとすると、その面積は3.2㎡となります。
360w/㎡×3.2㎡=1152wです。
上記は夏至の日射量なので、8月などは少し下がると考えてもそれでも庇のない窓からは、一か所あたり800~1000wの熱が入ってくることになります。
冬だけを意識して、南側に大きな窓をたくさん設置すると、冬の季節は暖かく過ごせるかもしれませんが、夏の季節には大変なことになってしまいます。

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