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凰建設 株式会社

断熱設計≠暖房設計

凰建設の森です。

2021年も本日で終わり。
今年もたくさんの方に
ご縁をいただきました。

改めて、御礼申し上げます。

2022年があなたにとって
良い年になることを
心よりお祈り申し上げます。

本日の私は妻の実家へ。
横浜に向かっております。

いつも新幹線に乗る際持ち込むのが
↓          ↓
https://ohtori1.com/l/m/nKm6E5E4gqpjm5

精度はあまり良くないですが、
行く先々でその場の空気質が
わかるのは面白いです。

今はAmazonとかでも色んなのが
出ていますので、もっと
精度の良いものがあると思います。

プロならこれ系の測定器は
持っていたいところですね。

さて、本日の話題はタイトルの通り。

高断熱な住宅にしたのに寒い?
UA値と暖かさは直結しない?
コールドドラフトを感じる?

今年の冬は、気温も冬らしい感じ。
色んな所で様々な感想が聞こえます。

ちょっと誤解をされている方も
おられるかもしれませんので、
寒さ対策について、お話を。

寒さを克服するためには、
断熱設計に加えて、
その家にきちんと対応した
暖房設備設計が必要です。

このバランスが取れていないと、
どうしても寒さを感じることに。

逆に言えば、どんなに断熱が
最低な家であっても、
暖房設備設計が完璧であれば、
寒さを感じることなく過ごせる。

ただし、光熱費は、、、、

UA値は平均の熱還流率。
平均ということは、もちろん
沢山熱が逃げていく所もあれば
殆ど熱の移動がない部分もある。

沢山熱が逃げていく所に、
逃げていく分だけの熱を
供給してあげれば熱収支はゼロ。

何も感じることはない。

熱が逃げる(冷気が入る)のは
開口部(窓)と給気口。

そこに適切に暖房設備があるか。
実はそれがすごく大事に。

例えばリビングの大開口。
横2.5m、縦2.2mの窓。
Uw値が2.33W/m2Kで
外が0度、中が20度。
全部掛け合わせると256W
漏気が1m3/hあると更に10W
程度の冷気が侵入。

窓の下に300Wの熱源が
あると、丁度良い感じ。

それ以下のW数であれば、
温度差の辻褄が合う所まで
冷えるんです。

300Wの熱の作り方は色々。

温風でやる場合、
40度程度の温度の風が
40cm×8cm程度の
床のスリットから1m/s
程度の風速で出てくれば
丁度いい感じです。

床下エアコンの吹き出し口は
本来そうやって決めます。

玄関ドア周りも、
断熱が薄くなりがち。

同じように熱源を
置いてあげないと
玄関が寒いんですと
いうことになりがちです。

世の中、断熱設計をする
建築会社さんは増えてきました。

UA値を低く低く設計する。
もちろんそれは大事なこと。
家にトータルで必要な
暖房設備量を決めるためには
必ず計算して出さないといけない。

しかし、その先、暖房設備設計。
これをやっている建築会社さんは、
本当に、ごく稀。

そりゃあ、いくらUA値を
低くしたって、適切な暖房設備計画が
なされていなければ、家の中に
寒い場所ができるのは当たり前。

UA値だけでは寒さはわからない。
計算ではわからないこともある。

じゃないんです。

その先の計算をしていないだけ。

そして、大問題なのが、
住宅の実務者さんが、
暖房設備計画について
学ぶ場所がそもそもないこと。

非住宅の場合、設備設計事務所さんが
そういう計算をやった上で、
冷暖房機器の機種選定や配置を
やってくれるのですが、住宅だと
それぞれの設計者さんが、本当に
適当にエアコンを決めたりしている。

住宅に特化してそういう計画の仕方を
教えてくれる人や仕組みは、今まで
業界にはありませんでした。

強いていえば、空調機器メーカーが
機器を買ってくれるなら、設計するよ。
ただし、設計の仕方は教えないよ。
自分で設計できるようになっちゃったら
いいなりで設備機器を買ってくれなく
なっちゃうでしょう?

とやっていたくらいです。

地盤改良と同じですね。
設計者がよくわからないから、
業者さんの言いなり。

世の中には魚屋さんばかりがいて、
魚の釣り方を教えてくれる人がいなかった。
そんな状態だったわけですね。

誰もやらないなら、私がやりましょか?
ということで、全館空調設計講座を
開催させていただいているわけですね。

暖房設備計画や冷房設備計画。
これを根拠を持ってやっているかどうか。

温熱環境について私の強みを
申し上げるなら、断然これです。

マクロな計画は浸透してきた。
今後は更に上質な空間を作るため、
ミクロな部分の熱収支にも目を向けて
暖冷房計画をするニーズが高まる。

今、全国にそういうきめ細やかな
設計ができる人を育ててますから。

そこからまた先生が生まれ、
その人が次の人を教えていく。

ネズミ算式に、設計ができる人が
増えていくようになるはず。

そうすると、未来のお施主さんは
当たり前のように、ドラフト対策の
された家に住めるようになるはず。

もし、高断熱な家に住んだのに、
寒いところがある、というなら。

ちょっと大袈裟に、建築会社さんに
どうにかしてくれと言ってください。

そもそも、コールドドラフトなどが
ダメなことだという認識すら、
多くの建築会社さんにはありません。

あなたが騒げば、あなたの後に続く
お施主さんはより改善された家に
住むことができるようになります。

住宅業界はまだまだ発展途上。

安心しちゃダメだよ。
成長を止めちゃダメだよ。

そんなメッセージを、
お施主さんの立場から、
投げかけてあげて欲しいです。

成長の止まった建築会社は、
そのうち社会から必要とされなくなる。

依頼先がなくなると、あなたも困る。
だから、依頼先を育てる。
それが、win-winの関係だと思います。

どうぞ、よろしくお願いします。
良いお年をお迎えくださいませ。

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