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凰建設 株式会社

悲しい顔を見るのは辛い。

凰建設の森です。

本日は先月行った
耐震診断の結果報告に。

お昼からは予算計画の
ご相談で来社です。

平日にありがとうございます。

全国各地で行政が、
耐震診断事業をやっています。
昭和56年(1981年)以前の
建物であれば無料かと。

今の建築基準法で定める、
耐震強度を1.0とした時、
その家がどの程度の強度を
持っているかが分かります。

まあ、40年くらい前だし、
今と同じとは言わないけど
半分くらいの強度はあるかな?

という感覚で申し込む人が
多いような気がします。

本日の建物の結果はこんな感じ
↓     ↓
https://ohtori1.com/l/m/n1c3ePqVRb8h4W

特別にこの家が悪いわけではない。
どこの家でも大体こんな感じ。

今回の依頼者さんは、ご両親が
亡くなった後に、実家を改修して
引っ越してこられた方。

そういえばこの家の耐震って、
どの程度なんだろうね?

と気になって市に依頼を。
検査に伺った際には、キッチンや
リビングなど、綺麗にリフォーム
されていました。

岐阜市の書式だけなのか全国書式か
分かりませんが、もし、この家を
耐震補強するのであれば、どこを
どんなふうに補強すれば良いかという
設計図とその際の予算の目安を
住まい手さんに提示するように
なっております。

耐震補強の工事って、いつも
お見せするこのピラミッドの
下から2番目と3番目です。
↓     ↓
https://ohtori1.com/l/m/KDtL4yvLu3UOKh

ピラミッドの下の階層を
工事する際、上の階層は
無傷ではいられません。

工事をする際は、せっかくやった
内装や設備のリフォームも、
大きな窓に取り付けた内窓も、
全部捨てる事になりかねません。

耐震補強工事自体もかなり
お金が掛る上に、それまでに掛けた
内装や設備、断熱の工事などが
ある程度無駄になってしまう。

ものすごく無駄な事だと思いません?

当時は分からなかったから仕方ない。
私も含め、住宅業界の人たちは、
いつの時代もそういう言い訳を
くりかえしてきました。

そして、今後も繰り返していくでしょう。
耐震等級3なんて、2021年当時は、
殆ど普及していなかったからねぇ、、、
みたいな感じで。

耐震と断熱さえしっかりしていれば、
ものすごく軽いリフォームだけで、
家を延々と使い続ける事が出来ます。

逆に耐震と断熱をやり直さないと
いけないような住宅を建てると、
将来のメンテナンスコストが
たいへんな事になります。

毎年耐震診断の委託を市から受けて
色んな家を調査させていただきますが
9割以上の人は、補強工事まで行かない。

診断結果を見てがっかりして終わり。

稀に詳しい人が居て、補強結果を
耐震等級1ではなく3にしたら
どうなるかと聞かれますが、
そもそも3にすることが物理的に
無理な建物も少なくない。

さんざんお金を掛けて、やっと
耐震等級1になる位なんだったら、
耐震等級3で建て替えてしまえ。

なるべくリフォームを推奨したい
考え方の私ではありますが、
耐震診断でお邪魔させていただく
家の多くは、こりゃ新築の方が
いいのでは?と思ってしまう。

維持管理や性能向上に
お金が掛り続ける家を相続した場合、
自分に十分な収入があるのなら
壊すことも直すことも、
特に問題なくできます。

しかし、家はお金が掛り続ける。
自分の収入はそれを支えきれない。

このパターンは悲劇。

にっちもさっちもいかず、
やむなく家を放棄。

そうして、実態は家の残骸という
空き家がどんどん増えて行ってます。

売ればいいじゃないと思うかもですが、
買い手が付かなかったり、
解体更地にする費用より安くしか
売れなかったりして、実質マイナスの
不動産というのもよく見かけます。

これから家を建てるのであれば、
受け継ぐ人の迷惑にならないような
家を建てないと、、

あなたがそう思っているように、
あなたの子どももまた、
家なんかよりも現金を遺してほしい。
そう思うようになるのでは。

少なくとも、現金に勝るとも劣らない
価値のある家じゃないとダメ。

耐震診断の度に、住まい手さんの
少し悲しげな顔を見る事になります。

あなたの子ども達がそういう事に
ならない様な家を建ててほしい。

切に、そう思います。

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