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輝建設 株式会社

古民家だからって、なんでも残せばいいわけではない。

こんにちは。
輝建設のコハラです。

古民家の改修をしていると、
「これは残した方が
いいですよね?」
と聞かれることが
結構あります。

古い柱。古い建具。
昔の間取り。土壁。床板。

場合によっては、
昔の台所なんかも。

====
古民家再生の会社なので、
「そら、なんでも残しましょう!」
とついつい言いそうなんですが、
実は何でもかんでも
残せばいいとは思っていません。

====
古いものの中には、
残した方が
絶対にいいものもあれば、

別に無理して
残さなくてもいいものもあります。

というか、
「古いから残す」
ではなくて、

「これを残すことで、
この家が良くなるのか?」
という方が大事なのかなと。

====
ということで今日は、
古民家で
できれば残したいもの3つ。

逆に、
無理して残さなくても
いいもの3つ。
を書いてみます。

====
残したいもの(1)
「木の部分」

これはまあ、私の場合は
かなり残したがります(笑)。

柱、梁、床板、
床柱、敷居、鴨居など。

100年ぐらい
使われてきた木は、
新品の木材とは
やっぱり表情が違います。

傷があったり、
色が黒くなっていたり、
少し曲がっていたり。

新品なら不良品と
言われそうなものでも(笑)

古民家の中では
それがいい感じだったりします。

もちろん腐っていたり、
構造的に問題があれば、
補修や交換は必要です。

====
でも、「古いから交換する」
ではなく、
使えるものは
できるだけ使いたい。

古い木は一度捨ててしまうと、
同じものは
なかなか戻ってきません。

畳や床板、左官壁や天井板など
意外と柱や欄間や窓枠など以外は
フルリノベすると
新しくなる部分が多かったりしますしね。

=====
残したいもの(2)
「古建具」

これもできれば残したいもの。
ある意味筆頭!
使いやすいです。

板戸、障子、
ガラス戸、襖など。

特に昔の木製建具は、
今作ろうと思うと
結構なお値段になります。

====
そして、
新しく同じようなものを
作ったとしても、
何十年、100年と
使われてきた古建具の
雰囲気には、
なかなかなりません。

====
ただし、
古い建具を残すと寒いままやんか!
という問題があります。

ここは、
古建具の外側や内側に
断熱サッシを入れたり、

場所によっては古建具を
室内建具として使ったりで
残す方法はいろいろあります。

====
「性能を上げる=古いものを捨てる」
ではないんですよね。

最高級の性能にならなくても
見た目が古いままで
何かを付加して
中程度の性能でいいというのであれば、
そういう直し方や
使い方もあるかと。

====
残したいもの(3)
「その家らしいもの」

これが一番曖昧なんですが、
実は一番大事かも。

====
立派な欄間だったり、
ちょっと変わった床の間だったり、
ひいじいちゃんこだわりの板だったり、
昔の台所の跡だったり、
玄関の石だったり、
妙に低い梁だったり。

====
不動産的な価値もないし、
赤の他人から見れば
別に大したことが
ないかもしれません。

でも、それを取っちゃあ、おしめえーよ!
という感じで、
「あれ?なんか悪い意味で普通になったな」とか
「なんかないと寂しいね」みたいな
ということがあります。

====
古民家を全部きれいにして、
柱も壁も床も新品にして、
設備も全部新品にすると、

ものすごくきれいなんですが、
「古民家」である意味が
どこかに行ってしまうこともあります

====
なので、
その家らしさを
形作っているものは、
できれば一つでも
二つでも残したいなと思います。
(いや、できるだけたくさん、、、というのなら
お付き合いしますのでー)

====
では逆に、
無理して残さなくてもいいものについても
かいてみます。

では、その(1)
「後から付け足されたもの」

古民家というと、
建っているもの全部が
できた時からあるように
思ってしまいますが、
そんなことはありません。

古民家は長い間に、
増築したり、改修したり、
また増築したり。

いろんな時代のものが
混ざっています。

====
50年前に増築した部屋。
30年前に付けたアルミサッシ。

20年前にリフォームしたキッチン。
昭和の時代に貼ったプリント合板。

こういうものは、
元々の古民家の良さを
邪魔していたり、
今の暮らしにも特に役立っていなければ、
無理して残す必要はないと思います。

====
ただ、こう書くと、
「江戸時代や明治時代に
付け足されたものはいいのに、
昭和に付け足されたものはあかんのか?」
という話になります(笑)。

いや、別に昭和があかんわけではありません。

そもそも、
「どこからが古民家やねん」
という話もあります。

一般的には伝統的な構法(石場建て)で
建てられたものを古民家と呼ぶと
ということにしていることような気がするのですが。
(厳密な定義はないんです)。

築50年以上をただなんとなく
古民家と呼んでいることも多いです。

そう考えると、
昭和の建物もずいぶん
古民家に入ってきます。

うちでも戦前ぐらいまでの建物は
昭和でも誰が見ても、もう古民家ですが、

築50年ぐらいでも
見た目が和風の家であれば
古民家、古民家と言っています。

昔ながらの古い家という意味合いでなく、
昔ながらの古い家の血を色濃く
受け継ぐ家というぐらいの感じ。

そういう家を
けっして、民家とは言わないし
和風住宅とかも言わない、何故?

古民家、といっています。

築年数が、というよりも
古めかしい和風住宅は
築年数云々でなく
「古民家」というジャンル
に括られている気がします。

ということは、
高度成長期に建てられたり
増築された部分も、
今となっては立派に
古い部分なわけで古民家です。
ややこしい(笑)。
ああ、ややこしい。

====
なので、
「後から付け足されたもの=いらない」
ということではありません。

後から付け足されたものでも、
その家の歴史になっていたり、
今ではなかなか作れないものだったり、
妙にいい感じだったりすれば、
もちろん残していいと思います。

====
逆に、
比較的新しいものでも、
家の良さを邪魔していたり、
使い勝手を悪くしていたり、
特に残す理由がなければ、
無理して残す必要はないのかなと。

畢竟、ここでも、
「古いか、新しいか」だけでは
決められないんですよね。

その家にとって、
「残す意味があるのかどうか」
そこを見て決めるのが
いいかなと思います。

====
無理して残さなくてもいいもの(2)
「暮らしにくい間取り」

昔の間取りの良さ、
これはなかなか魅惑的。

田の字型の間取りなんかは、
建具を全部開けると
大きな一室になって、
これはこれで
ものすごく気持ちいいです。

ただ、
昔の生活と
今の生活は違います。
台所が家の一番奥。
洗面所とお風呂が
ものすごく離れている。

洗濯してから
物干し場まで遠い。

家族が毎日暮らすとなると、
「昔からこうだったから」
だけで残すと、
結構しんどいことがあります。

====
間取りは、
昔の良さを残しながら
今の暮らしに合わせて
変えていいと思います。
家は博物館ではないので、ハイ。

====
無理して残さなくてもいいもの(3)
「傷みすぎているもの」

これは判断が難しいところです。

古い柱だから残したい。
古い床板だから残したい。
古い土壁だから残したい。

気持ちはよく分かります。
何でもかんでも生捕りしたい派閥の
私としてもできれば残したいです。

ただ、
直すためにものすごく手間がかかって、
新品にする何倍もの
費用がかかることもあります。

それでも残したいものなら、
残せばいいと思います。

でも、全部それをやっていると
予算がいくらあっても足りません。

====
古民家再生って、
残すか、捨てるか、
という二択ではなくて、
どこにお金をかけて何を残すか。

その優先順位を決める難しさ。

====
100年前の家だから、
100年前の状態に戻す必要はありません。

100年前のものと、
50年前のものと、
今回新しく作るものが
一緒にあってもいい。

むしろ、古民家って
ずっとそうやって
使われてきた家なんですよね。

昔の人も、壊れたら直して、
必要になったら増築して、
使いにくければ変えて、
その時代その時代の暮らしに
合わせてきたはずです。

だから私は、
何でも残すことが
古民家再生ではなくて、
残したいものは残す。
変えた方がいいところは変える。

そして、
また次の何十年か
普通に暮らせる家にする。
まあ、それぐらいが
ちょうどいいんじゃないかなと思
っています。

ということで、また次回。

====
追、
で、昭和初期どころか、
高度成長期の和風でない家、
そう、金妻的な家なども
そろそろ古民家というか、
レトロ感が漂ってきています。
(私は、金妻時は中学か小学生ぐらい)

私ぐらいの世代からすると、
「いやいや、これ懐かしいわー、昭和感」
と思うようなものでも、
30代ぐらいの方には
なんとなく昭和の薄暗さが
哀愁漂う感じで
いけてるわーと
見えたりしています。

というか、
昭和レトロポップが
流行り出しているのは、
私、実感しています。

昭和歌謡ポップスは世界的流行ですし。
オマージュが過ぎて
中国系アメリカン人の人で
世界的にも人気の人がいて
もうどういうルーツかよくわからん!
という感じですが、
確かに日本人には聞き馴染みもあっていい感じ。

ジンジャールート(youtube)
↓↓↓
https://youtu.be/u-WTfP3WJc4?si=NwBbntNWCIE67tGQ

昔のタイルとか、
型板ガラスとか、
ちょっと変な色のキッチンや洗面台とか、
木目調のプリント合板とかも
ぼちぼちインスタなんかでは
来てますね。
ええ、来てます。

少し前なら、
リフォームするときに
真っ先に捨てていたようなものが、
「あれ、これ逆にええんちゃう?」
となってきています。

こういうのは時代が一周するんです。

パンタロン(ふ、古っ!)なんか
流行らんやろと思っていたら
ちょっとまた最近太めズボンですし。

古民家の次は、昭和レトロ住宅。
来ますよ、きっと3年以内に。
知らんけど(笑)。

が、わたしまだまだ精進たらんので
まだまだビニールクロスとか
サイディングの家、
かわいいーというふうになりません。。泣

う、また長文。

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この記事を書いた人

小原 響

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