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凰建設 株式会社

キッチンの耐久性を決めるもの

凰建設の森です。

本日も質問箱からです。
質問箱からになります。
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https://ohtori1.com/l/m/wILa4AV5UOQHP2

溜まっている質問、
少しずつ回答していきます。

気長にお待ちいただければと。

で、キッチンの耐久性ですね。

キッチンがどのような順番で
壊れていくかというと、

まずは水栓です。
水の出るところが痛む。
水が漏れたり止まらなかったり。

大抵のキッチンは水洗金具の
交換が真っ先にやってきます。
それが築7年目くらいから。

次に食洗機です。
不調に気づかず使っていると
ある日突然使用不可になったり。

定期的に決められた清掃や
メンテをやっているかどうかで
食洗機の耐久性は随分と
違うというのが私の肌感覚。
築10年くらいで壊れ始めます。

次に扉です。
キッチンの扉はエッジ部分から
傷んでいきます。
↓          ↓
https://ohtori1.com/l/m/e5WI6kF0yWOTqc

安いグレードの扉だと、
早ければ数年でエッジのめくれが
発生してきます。

水分が多いと痛みは早いです。
エッジ部分が巻き込みで
一体になっているものだと
比較的ずっと綺麗なイメージ。

そしてコンロです。
ガスコンロであれば、
汚れに耐えられなくなるのが
先なイメージです。
IHだと物理的に壊れるから
交換するというのが多いかも。
15年~20年ですが、
こちらは綺麗に使えばもっと
長持ちすると思います。

そして質問にあったような、
キャビネット部分の故障。

扉を留めつける蝶番が壊れたり
引き出しのレールが壊れたり、
底板がふにゃふにゃになったり。

水洗やコンロなどの設備部は
個別に交換できるようになっている
ことが多いので、交換して終わり。

しかし、キャビネット部だと
キッチン全体を支える主要な
構造部分ですので、大掛かりだったり
手直し不可だったりします。

ここが壊れてしまうと、
キッチンの寿命かなと。

キャビネットが壊れる理由は2つ。
1つ目が荒い使い方。
引き出しの対荷重を超えたり、
乱暴な開け閉めをしたり。

1回の開け閉めの時に、
金属部材が受ける力が
限界値の3割以下であれば、
その部材が損傷する理由は
摩擦によるものだけになります。

しかし、限界値の3割を超える
力を受けると、そのダメージは、
部材に蓄積していき始めるため、
壊れるのが加速度的に速くなる。

お子さんが乗ってしまったり、
重すぎるものを入れて、
開け閉めを繰り返すと、
早く壊れてしまいます。
気をつけて。

もう1つが水です。
木製キャビネットでも、
金属製キャビネットでも、
水に晒されるものは、
早く痛みます。

水がつく理由は色々。
水栓からの飛沫であったり
濡れたものをそのまま仕舞ったり。

それにも増して多いのが、
床下からの湿気です。

床下から湿気の上がってくる
キッチンは湿気の程度に応じて
底板が早く痛みます。
金具の鉄部分が錆びます。

床下はもちろん、家の中も
湿気の少ない状態を保てる家は
キャビネットの痛みは
すごく少ないです。

弊社が高気密高断熱の家を
始めたのが、約25年前。

築25年の家だと、それなりに
メンテをしています。

キッチンに限らずなのですが、
湿気の少ない家はあらゆるものが
痛みにくいです。

それまでの作り方の家と、
高気密高断熱をやり始めてからの
家では、キッチンキャビネットの
痛みは目に見えて違います。

扉や引き出しの面材のエッジの
痛みも全く変わってきます。

キャビネットが全部金属だとか
底板がステンレスであったりとか
そういう工夫がキッチン本体に
なくってもあまり関係ない。

弊社事務所の上には、21年前の
キッチンがありますが、
交換したのは水洗金具のみ。
食洗機も現役で動いてます。

毎日使っているキッチンでも、
そんな感じになります。

最後にレンジフードです。
これは結構バラバラです。
機能も、使用頻度も、
調理内容もみんなバラバラだから。

10年そこそこで、止まるくらい
汚れるものもあれば、
20年以上問題なく動くものも。

耐久性を決める要素の数が
多すぎて、一概にどれが良いかは
断言が難しいです。

そもそも料理をしないとか、
そういう家庭であれば、
もう何でも良かったりします。

これは設計者さんや、
キッチンアドバイザーさんに
個別で相談してもらったほうが
良いかもしれません。

話をまとめますと、
質問いただいたように、
キッチンの耐久性のボトルネックは
キャビネット部の耐久性です。

レールや金具の耐久性は、
無理な使い方をしなければOK。

素材部については、水。
そもそもきちんとした性能を
確保している家であれば、
素材の重要度は下がります。

その上でこだわりたければ、
金属製キャビネットでもいい。

そこに気をつけると、
30年でも40年でも、
同じキッチンを使い続けることは
可能かと思います。

あとは設備。
必ず交換が可能なものを選んで。
水栓は一番早く壊れますが、
水栓単体を誰でも交換できる
仕組みにしておかないと、
すごくお金がかかったり、
水栓の寿命がキッチンの寿命
なんていう笑えない事になったり。

タッチレス水栓くらいなら、
まだ良いのですが、
足元に吐水のスイッチがあったり
する水栓ですと、
交換はメーカーの純正サービス
じゃないと対応できなかったり。

「この設備は弊社だけのオリジナル」
という商品は全て囲い込み目的。

メーカーに首輪をつけられてもいい。
という人が選んでもらえればと。

きちんと気密防湿処理のされた
家であれば、キッチンの耐久性の
悩みのうち、半分以上は、
解決されたようなものです。

ぜひ、参考にしていただければと。

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