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凰建設 株式会社

それはリスクが高い

凰建設の森です。

本日は打ち合わせ。
南側がとても開けた
これぞパッシブデザイン向け
という土地の計画です。
とても楽しみ。

さて、本日の話題は、
仕様変更のお話です。

家づくりは決める事が多い。
その分、色々と悩みます。

私は、沢山時間をかけて
悩んだ方がいいと思う。

会社を決めるのも、
間取りを決めるのも、
仕様を決めるのも、
うんと時間をかけてやるべき。

だから基本的には住まい手に対し
クロージングを掛けるなどと
いったことはしません。

特に凰建設にするかどうかの
申し込みは、対面ではしない。

必ず家に帰って夫婦で話し合って
結論を出していただくように。

営業のプロの方からすれば異常。
あえて帰すなんてありえない。
対面でのクロージングは最も
成約率が高くなります。

色んな手練手管も使えますし。

お客様の気持ちが100点になったら
契約になるとします。

色んな営業の手法を使うと、
お客様の気持ちを30点くらいは
営業サイドで積み上げることが可能。

という事は、70点までお客様の
気持ちが傾いていれば、あとは
何とか出来るという事です。

やり方は色々です。
一所懸命にやってくれることを演じたり
断る理由をひとつづつ潰していったり
あえて突き放してみたり
そんなノウハウは世の中にごろごろと
転がっている。

家づくりをしようと思って、
モデルハウスや建築会社を
まわると必ず、この人は現段階で
どの程度わが社に気持ちが傾いているか
を推し量る為の質問をされます。

あなたの答えが色よい物であれば
だんだん圧を強めて接するように。

70点を超えたあたりで、建築会社側から
「どうですか、わが社で進めてみませんか」
という意図の言葉が発せられるかと。
後は色んな手練手管を使って、
あなたからYESを引き出そうとする。

直接的だったり間接的だったり色々。
恐らく多くの方が経験があるかと。

でも、その30点の気持ちは一時的。
エナジードリンクみたいなもの。
契約して魔法が解けると、70点に。
あれ、なんで私、契約したんだろう?

みたいなことが起きたりします。

私も昔はそういう事をやっていた。
だけど、無理やり気持ちを引き上げた
お客様はやっぱり少しはしこりが残る。

だから、ゆっくり考えてもらう。
冷静になってゆっくり考えて、
それでも凰建設にしたいのであれば
どうぞよろしくお願いします。

という感じです。

ごめんなさい、これ、本題じゃない。
ゆっくり考えたほうがいいという
序章のお話です。

で、考える時間が少なければ少ないほど
やっぱりここは変えたいという要望が
出てくることになります。

家づくりは覚悟さえ決めれば、
いつでもゼロリセットが可能。

建築会社と解約してもいい。
基礎から作り直してもいい。
完成後に壊したっていい。

でも、進めば進むほど、
元に戻すのは大きなお金が。

今年の2月のお話です。
当時出たばかりのclubhouse
という音声SNSで、たまたま
家づくりについて話し合っている
お部屋があり、覗かせていただいた。

今週末、地鎮祭なんですよ!でも、
付加断熱とかトリプルガラスとか
色々迷っていて、、、

という相談に対し、軽い気持ちで
地鎮祭の時に、やっぱりトリプルに
したいですって言っちゃえば?

と言ってしまったんです。私。

住宅建設のプロジェクトは、
伝言ゲームと赤白旗ゲームを
同時に行うようなものです。

赤か白か、お施主さんは悩む。
お施主さん自身も最終決定が
赤か白か、あやふやになったり
する中で、建築会社はそれを
現場まで伝言ゲームすることに。

もう変わらないという図面が
固まっているのであれば、
伝言ゲームは比較的上手く行く。

しかし、どれが最新の図面?

という状態が工事中に発生すると
ミスの確率は一気に上がります。

地鎮祭とは工事スタートの日。

そこで変更が発生するというのは

デートで予約したフレンチのお店に
入った瞬間、やっぱコースじゃなくて
アラカルトで頼みたい!
と言ってみたり、

結婚式の新郎新婦入場直前に、
やっぱりケーキ入刀の順番変えて。
と言ってみたり、

癌切除の為の手術台に乗った時に
やっぱり化学療法でなんとか、、、
と言ってみたりするようなもの。

工務店は伝言ゲームの関係者が
比較的少ないので、地鎮祭での
変更は、まだ対応がしやすい。

しかし、私の軽薄なアドバイスは
依頼先の建築会社の負担を
ぐっと上げた事でしょう。

住まい手さんにとっては、
私の依頼先は地鎮祭の時に、
ここまでワガママを言っても
嫌な顔一つせずやってくれたよ?

という、彼氏自慢的な事になる為
SNSなどでは、地鎮祭の時に
変更のお願いをすることが、
ある種の自慢話的に語られるように。

今は2月と違い、ウッドショックと
建材ショックの真っ只中です。

何がどのくらい、納期が掛かるか
入ってくるかどうかも分からない。

また、時間が経てば経つほど
値上げのお知らせが届く。

当然、地鎮祭の段階では、
決まっている全ての建材は
発注済みであることが多い。

地鎮祭の後、担当者さんが、
事務所に戻って、

あのー、お施主さんが窓を
全部トリプルに変えたいって。

何!?今から間に合うのか?

今確認したところ
30分以内に頼めば何とか工期を
変えずに済むそうです。

発注済みのやつは取り消せる?

いえ、それは無理です

すぐそれでも変更したいか
お施主さんに連絡しろ!

・・・ダメですつながりません

えーい、仕方ない、とりあえず
発注しておけ!

みたいな事が起きる可能性は
十分にあります。

海外建材や木製窓などは
特にそんな感じです。

そんな状況で、これからの施主さんが
地鎮祭のタイミングで変更を
切り出すのは、更にリスクが高い。

彼氏(工務店)自慢の美談どころか
大やけどをする可能性もあります。

変更をしたい気持ちがあるのなら
すぐに連絡をした方がいい。

ドラスティックなエピソードを
家づくりの思い出に加えたいという
気持ちは分かりますが、
地鎮祭での変更依頼は、
もうやめたほうがいいです。

今の情勢で地鎮祭変更の
話を語るのは、どのぐらい
ギリギリで飛び出しても
交通事故をしなかったよと
言い合うようなもので、
本当に危険な事になります。

誰かがマネして大事故を起こしても
誰も責任を取れませんし、
誰も幸せになれません。

この流れができたのは私のせい。
だから、このブームを終わらせるのも
私の責任かと思います。

2021年の後悔したことNo.1が
地鎮祭での変更を勧めて、
それがちょっと広まってしまった
事になります。

本当に申し訳ありません。

どうせ広がるならまだこちらの方が
私の心は救われたのですが。
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