家百マガジン

こんばんは。今年の一月は本当に早く過ぎる気がしますね。北陸の被災地は大雪の模様で心配ですね。さて、年末にお引渡しした横浜市の「桟路の家」の実例集をＨＰにＵＰしましたので、ぜひご覧ください。YOUTUBEでも既にご覧になられたかもしれませんがスチール写真で広角で撮ったシャープな画もゆっくりと見て頂くと、動画にはない、マクロな所に気づくことも多いのが静止画です。是非覗いてみて下さいね ↓- - - - - - - - - - - - - - - -https://ki-kobo.net/l/m/AtKI67I8j4X8A4- - - - - - - - - - - - - - - -さて、能登半島地震被害の全貌はまだまだの様相。家屋の倒壊だけでなく、石川県を始め新潟の一部での液状化の被害も甚大となっていますね。火事や地震は勿論ですが、最近は水害とかも多くなり気になっていた各種保険ですが、「液状化」については今はどう扱われているか気になる人も多いと思うので少しお話します。わが神奈川県では海岸や河口周辺での仕事も多いので気がかりです。東日本大震災の時でも浦安周辺での被害もあって、2012年には算定基準が見直され木造建物（在来、枠組壁）や共同住宅を除くプレハブ系鉄骨造建物は以下のような判定基準に。 〇「地震等」を原因とする地盤液状化による損害の認定基準 損害の程度 「地震等」を原因とする地盤液状化による損害 全 損 傾斜1.7/100（約1°）OR 最大沈下 30㎝を超える場合 ・地震保険金額の100％（時価額が限度） 大半損 は 傾斜約0.8°～ 1° OR 最大沈下 20～30㎝の場合 ・地震保険金額の60％（時価額が限度）あと、小半損では30％、 一部損で5％ という感じ。その他、取扱いの注意点もいくつか、このように。。◎「地震等」を原因とする地盤液状化の時しか適応されない。◎「傾斜・最大沈下量のいずれか高い方の「損害の程度」を採用◎主要構造部に大きな損傷がある場合、損害の認定基準での 損害認定も行い、「損害の程度」の高い方を採用。◎建物の損壊と液状化の両基準の調査結果を合算認定はしない。しっかりと理解しておくべきところですね。さて、地震保険は火災保険にまず入らねばというのはご存じかと思いますが、実は昨年の地震保険加入割合は『７割』程度。加入率は微妙なのは割高感と補償額が被害と比例しないかとという認識が多かったためととも言われます。ちなみに地震保険は、政府と各保険会社が「地震保険に関する法律」に基づき共同運営している保険で、政府が保険金支払で責任分担する「再保険」という扱いです。なので、どこの保険会社で入っても同じというのが特徴です。それに地震保険は火災保険の５０％までが限度額となっています。東日本の時の千葉の液状化復旧工事のように、家と基礎が堅固でジャッキアップさえできれば、おりた保険金でカバーできる場合もあり得る話ですが、建て直しとなったら到底保険金では届きません。今回も、液状化による実際の査定は評価が甘くはないようです。日々の報道から見えてくるのは、被災したお宅で期待した査定額があまり出ないのではと想像しますので本当に悩ましいですね。揺れによる倒壊や損傷を避けるための、耐震性の高い家づくりや地盤補強等は勿論最大限に対策すべきですが、液状化という事象については、予防策は正直難しいものと受け止めるべきで、これから土地を決める方はできるだけ怪しければ避けるという選択をするのが何よりの良策。ちなみに今回は液状化の話ですが、擁壁の損壊による被害などは更に悩ましい話になります。また別の機会にじっくりと。残念ながらもうリスクが高い環境に暮らしている、または既に決めてしまった方は、自分たちにマッチした保険をしっかりと考えて備えておくことは最低限ですが、その前に家の広さやデザインなどをこだわる前に、家族の命を最優先する選択、耐震性や避難対策、居室の場所などを二の次にしない進め方をしてもらえればと思います。資金計画や土地探しでは、どうしても個々の専門家に託してしまいがちですが、暮らすエリアや立地など、暮らしや住まいにかかわることは家づくりを考える設計士や作り手の意見を尊重しながら決断してください。不動産屋さんやコンサルタントさんも悪くはないのですが本当にその「土地や暮らしと家」が皆さんの優先事項に則って叶えるために並走してくれているかも見極めることが肝要です。ここで液状化についてどう準備するかという答えは出ませんが、目をそらさず、どう捉えて対峙するかを考えておくことは誰でも出来ると思いますのでこの機にじっくりと「土地」のこと「家」のこと、そして何を「誰」と進めるかをご家族で話し合ってみて下さい。ではでは。

～「緑と暮らす家」写真撮影～

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