家百マガジン

こんばんは。 あすなろ建築工房の関尾です。 こまめなメルマガ配信を頑張る関尾です。(^^; 今朝はまた雪が降る予報でしたが、幸い雪が積もることにはならずホッとしております。 ウッドショックの影響を大きく受け、結果的に工期が３ヵ月ほど遅れての完成となりました。 土地探しからご一緒させて頂いたお家で、お待たせしてしまいましたが、結果として希望通りのお家が完成しました。 新型コロナ感染防止のため、ご見学の際には３組に限定し、１時間ごと７回に分けてご案内させて頂きました。 今回は完成がお引き渡しギリギリになってしまい、見学会の開催日も一日だけとなってしまいました。 見学いただく枠を２１組に限定させていただいたこともあり、ご見学お申込みの際には開始５分で満員御礼となってしまい、「見たかったのに」とご連絡を多く頂いてしまうことになってしまいました。 来月も別の見学会や構造見学会も開催しますので、是非そちらへのお越しをお待ちいたしております。 ウッドショック・建材ショック関係の情報は、このところ「値上がり」の話ばかりで、皆さんのテンションを下げてばかりなので、細かい情報は出来るだけ控えていたのですが、時には現状もお伝えしておかないといけないと思いますので、今回は少しご紹介。 工務店向けの情報誌である「新建ハウジング」の記事で「止まらぬ値上げショック TOTO、リンナイなど続々」の記事がありました。https://asunaro-studio.jp/l/m/HsEvzH2E8N9h0R 記事としてまとまっていますので、ご紹介しておきます。 以前にリクシルの値上げはお伝えしておりましたが、今度はTOTOが値上げの発表です。 リンナイ製の給湯機器やビルトインガスコンロ、食器洗い乾燥機、ガス衣類乾燥機などが5～10％程度値上げとなるとのこと。 そしてメラミン化粧板などの化粧板材の会社のアイカ工業の製品も値上げです。 アイカ工業の製品は、キッチンパネルやバスパネルなどの水回りに使う材料や家具材の表面材に使われるものです。 今回、最大13％の値上げとのこと。 今後、システムキッチンやユニットバスや既製組み立て家具メーカーのさらなる値上げにつながる可能性があります。 皆様も感じられているとおり、建材だけでなく、身の回りのものがジワジワと値上がりしてきています。 もうしばらく辛抱が続きそうです。 前回のメルマガでは「駅近の土地がなぜ出回らないのか？」のお話をさせて頂きましたが、長くなりすぎてしまったので、本日はその続き。 「建売住宅に住んでみてから分かること」の話をしたいと思います。 前回お伝えした通り、最近は都内や横浜周辺では、駅近の土地だけでなく、郊外でも、建売住宅が乱立してしまっています。 売り物件の情報が手に入ろうものなら、速攻で開発業者に買われて、極限まで分割されて、建売住宅が建てられてしまいます。 先日のメルマガの感想でも、「勤務先近所のお屋敷が解体され3分割で買い手つかず、土地の真ん中に通路つくり出したと思ったら五軒の家が、アレヨアレヨ。建築開始から3ヶ月くらいで完成、即完売。」との体験談を頂きました。 １軒のお家の敷地が５分割ということなので、１軒の土地の広さは相当に狭いものになってしまっていると思われます。 そんな感じで、土地はどんどん細分化され、狭い土地が増え続けています。 狭い土地なので、庭はほとんどなく、庭木が一本もない土地も増えています。 そして、樹木が一本も映えてない街並みがどんどん広がってしまっています。 とにかく小さくして、最低限の価格にまで下げようとするので、３階建てが建つ都市計画条件の土地であれば、土地の大きさは１８坪まで分割されます。 そこに３０坪の４ＬＤＫの間取りです。 例えばこれ。https://asunaro-studio.jp/l/m/hzGJGExls1Q4Yl 自宅近くでまさに今、販売されている建売住宅の間取りです。 スーモで検索して、近所の建売販売物件として出てきた間取りです。 この住宅を購入され、お引越しされてきた方がこのあとどうなるか想像してみたいと思います。 是非皆さんも想像力を働かして、「この家に住んでみたらどうなるのか」を考えてみてください。 まず、玄関に置ききれない靴や外周りの荷物が玄関ホールに置かれるようになります。 子供の外遊び道具などが玄関に溢れてしまうので、外収納をガレージの奥の壁などに置くことになります。 洗面所は洗濯機を置くとパンパンになってしまって、着替えやタオルなどを置くスペースがないので、洗濯を干すことになるであろう２階リビング近くに着替えやタオルなどを入れるタンスが置かれるようになります。 洗濯機の後ろの窓は、モノも置かれるので、おそらく一度も開けられることがないままとなります。 洗濯機の後ろの窓は手が届かないので、そのまま放置状態になり、枠周りがカビだらけになってしまいます。 洗濯を干すのは２階のバルコニーになるので、洗濯後に水に濡れて重くなった洗濯カゴを２階に運ぶことになります。 ２階のバルコニーに干した洗濯物を見ながらリビングでくつろぐことになります。 部屋干しするスペースがないので、雨の日や花粉のシーズンは、リビングの窓際に洗濯物が干されてしまいます。 各個室は扉の部分にベッドなどは置けないので、ベッドや机の配置に困ります。 キッチンの家電棚はありませんので、ニトリやイケアに行って適当なものを買ってくることになります。 家電棚もちょうどよい大きさのものもありませんので、効率よくモノを整理しておくことは難しく、ゴミ箱や食器棚がダイニングに置かれます。 パントリーのスペースが無いので、保存食や乾物などを置くのは１階のベッドルームの一部に置かれるようになります。 ダイニング自体がそもそも広くはないので、ダイニングテーブルは小さいものにするか、リビングスペースに食い込むことになります。 ダイニングテーブル、テレビ台、ソファーなどの大型家具も買ってくることになります。 そしていざそれを配置しようとすると、とても配置しにくいことに気が付きます。 ダイニングやリビング周りの収納場所がないので、低い高さのキャビネットなどが置かれるようになります。 もしくは、収納場所がないので、ティッシュケースやごみ箱や筆立てや携帯の充電器などが、ダイニングテーブルの上に置き放しになります。 ２階のトイレの音や視線が気になって、２階のトイレが使いにくいことに気が付きます。 ４人家族の場合には、３階の中央の部屋は物置として使われます。 エアコンが４台必要になり、光熱費が相当なものになります。 北側のバルコニーに面した窓は、冬期にコールドドラフトが起こり、窓際はとても寒い思いをします。 北側のバルコニーなので、冬期はほとんど直射が入らず、洗濯物が乾きにくくなります。 ３階で冷えた空気が階段を下りてくるので、２階の階段近くのダイニングやリビングでくつろぐ場所は冷気が落ちてきて寒く感じます。 ３階の北側に面したクローゼット内で結露が生じ、洋服がカビだらけになります。 冬は１階の寝室が相当寒く、朝起きるのがおっくうになります。 脱衣の際に洗面所も寒いので、ヒートショックが気になるようになります。 １階のトイレも寒いので、１階のトイレが使われず、２階のトイレが渋滞します。 キッチンに置かれる冷蔵庫が一番奥なので、食事中など冷蔵庫に牛乳など取りに行くのが遠くなります。 冷蔵庫とシンクの位置が逆になるので、料理の流れが交錯し、使いにくいキッチンだと気づきます。 夏は午前中に真横から日射が入るので、午前中は灼熱地獄になります。 ２階建ての事例についても見てみましょう。 これも私の家の近所で販売されている建売住宅の間取りです。https://asunaro-studio.jp/l/m/bKnUJ8KWxdDJHa 先ほどの３階建ての家と同じようなことが起こると思います。 このお家で困るのが、２階の個室です。 子供室として使う場合にはまだよいのですが、主寝室として使う場合に困ることになります。 幅がないのでベッドを二つ並べて配置することが難しくなります。 東西方向にシングルベッドを置くと部屋の間口と同じくらいになるので、部屋の奥にベッドを置く必要があります。 主寝室の場合はシングルベッドを二つ並べたくなるのですが、南側の6.3畳の部屋はバルコニーがあるのでここは主寝室になりません。 隣の5.3畳はクローゼットが使えなくなります。 どうしても置くとなると、ベッドを横に並べるのではなく、縦列駐車のように細長く置くことになります。 結局は北側の4.5畳を主寝室にするしかないのですが、クローゼットが狭すぎます。 １人分でも足りません。 おそらくこの家に引っ越ししてきた方は、ベッドの置き方で相当悩むことになると思います。 外観の様子からも住んでからのことを想像してみましょう。 例えばこれ。https://asunaro-studio.jp/l/m/iXyFGLFIiW3QON これもランニング途中で通りかかった販売前の建売住宅です。 この住宅に住んでからを想像してみます。 まず、洗濯物について困ることになります。 方位的には南が写真の左側で、玄関上に見えるバルコニーは東向きになります。 他にバルコニーが見当たらないことから、この東向きのバルコニーに洗濯物を干すことになります。 洗濯物はバルコニーの立ち上がり壁の内側におそらく設置されています。 こんな感じ。https://asunaro-studio.jp/l/m/9GX7KmvydY8peI 洗濯物がまず乾きにくいと感じることになります。 東向きのバルコニーなので、午前中しか光が当たりません。 また閉鎖的なバルコニー内なので、風も通り抜けにくい。 冬場は午後には冷たい風に吹かれるので、そのまま干したままにしていると、冷たい洗濯物を取り込むことになります。 冷たくなってしまうのを避けて早めに取り込むと、生乾きの状態です。 結局は室内で干さないといけなくなります。 室内干しの場所は確保されていないので、結局はリビングのカーテンレールやリビングに続き間の扉の上枠にひっかけられるしかありません。 くつろぐ空間であるはずのリビングやダイニングで洗濯物を見ながらの生活になります。 そして一番の問題は、物干し場に庇がないこと。 雨が降ると毎回洗濯物が濡れてしまいストレスが溜まります。 共働きで、ご夫婦ともに仕事に出ていて、急なにわか雨に振られると、洗濯物がびしょ濡れになります。 帰りが遅くなって、日が暮れてから取り込むようなことになると上空の放射冷却で夜露に濡れることになります。 洗濯物を取り込んでも、すぐに畳むことは出来ず、結局は室内干しが必要になります。 結局リビングで洗濯物に囲まれた状態で家族の団らんを過ごすことになってしまいます。 南側の窓に庇などの遮蔽物がないので、真夏は日射が直接窓に差し込み、冷房を入れてもなかなか涼しくなりません。 玄関の位置も気になります。 扉を開けると、家の中が奥まで見通されてしまいます。 玄関に置き切らず、玄関ホールと廊下に溢れた荷物が通りを歩く人から見られてしまいます。 また自転車置き場に困ることになります。 駐車スペースに野ざらしに自転車を置いておくしかありません。 後からこんなものを買ってきて設置することにもなります。https://asunaro-studio.jp/l/m/IFW8GtOyVEcslf 外回りに門灯も外灯も無いので、１階の部屋のシャッターを閉めると、夜は家の前が真っ暗になります。 玄関扉の前で鞄の中のカギを探す際にも、スマフォで照らさないといけなくなります。 外回りに水道はありませんので、車の洗車はガソリンスタンドの洗車機を使うことになります。 外構はすべてコンクリートで固められていますので、植栽は植えられません。 植木鉢やプランターに植えたものを置こうとしても、水やりするには、室内で汲んできた水を撒くことになります。 廊下が水滴で汚れます。 次に性能面についても、想像してみましょう。 窓はアルミ樹脂、下手するとアルミサッシが使われているので、結露しまくります。 結露するので、この時期は毎朝結露した窓の窓ふきをしなければならなくなります。 面倒くさがって、結露水をそのままにしていると窓枠が湿って、カビが生えます。 さらにそのまま放置していると腐朽菌で腐ってしまったり、シロアリに食べられてしまったりします。 使いにくいだけではありません。 夏は暑く、冬は寒いので、冷暖房が欠かせなくなります。 風の抜けも悪いので、中間期も冷房が必要になったりします。 冬の暖房費と夏の冷房費と相当な出費が待ち構えています。 実はここが性能の違いでのコストの差が大きい部分にもなります。 想像以上の冷暖房費がかかってきます。 家にいると冷暖房費がかさむので、日中はショッピングセンターなどで過ごしている人もいるくらいです。 そしていくら冷暖房をしたとしても、トイレや洗面所やお風呂などは空調することも出来ず、生活の中では、家の中の移動に伴って、暑い、寒いを感じる生活になり、ストレスを抱えます。 そして前回のメルマガでお伝えしたように、メンテナンス費用が大きくかかってきます。 建売住宅の外壁はサイディング、屋根はコロニアルなので、１０年ごとにコーキングの打ち換えと再塗装が必要になります。 １０年ごとに足場をかけての相当なメンテナンス費が必要となってきます。 この１０年ごとのメンテナンスを怠ると、急激に家の耐久性が低下し、３０年で「建て替えするしかない」ということにもなってしまいます。 以上のように「住まいにくさ」だけでなく、結果的にお金がかかり、そして健康にも害を及ぼしてきます。 建売住宅にお住まい始めた方は、「安く手に入れることが出来た」と喜んでいらっしゃるかもしれません。 これから大きな出費やストレスを強いられてくることに、まだ気が付いていないかもしれません。 家の居心地が悪いので、休みの日にはイオンモールとかに出かけるようにもなります。 外食して、買い物も多くなるので、またさらに出費も増えます。 このような住宅に住まうということは、悪循環に繋がる恐れが大きくなるように思います。 このようなことが建売住宅、ローコスト住宅に住んだ後に待ち構えているのです。 極端な話かもしれませんが、そんな方も実際に多いようです。 前回のメルマガの後にて、下記のような体験談を感想としてメール頂きました。 「 昨日のメルマガを拝読して、まさにうちのことだな…と思い、思わずメールしています。駅から徒歩15分の建売を購入して今年でちょうど10年目になります。そして昨年住み替えを決意して、現在工務店探しをしているところです。ご指摘にもれず、安さを追求した同じような形の家が立ち並ぶ住宅街、敷地めいっぱいに建てた庭がほぼない家、夜になるとシャッターが閉まりどこかの家の防犯スポットライトだけがまぶしく光る、というような、数軒先にはどんな人が住んでいるのかも実はよく知らない、そんな街並みの中の一軒です。お向かいの１階リビングで家人が寛ぐ姿を見下ろす形になってしまい大変気まずいので、カーテンは全く開けなくなりました。購入した経緯は、中古物件を中心に見て回る中で、今『すごい勢いで売れている新築があります！』『こんなに駅近で良い物件はありません！残り一棟です！』『今日も午後に内見が入っていて決めるなら今です！』と言われ、流行りのカウンターキッチン、大きな窓から日差しが降り注ぐ明るく広々としたリビング、軒も庇もない白い箱のような家が当時はオシャレに見え即決「やっぱり中古より新築のほうが家に愛着が湧きますよ」というのが当時の担当さんの言葉でした。この若気の至りがどんな結果を招いたか…だいたい関尾さんのご想像の通りだと思われます。軒も庇もない南西向きリビングは夏の暑さに毎年死ぬ思いをしています。（でも冬は寒いので今日もガスストーブが全力稼働してます）白い壁は汚れで見る影もなくペンキ塗替えの営業がしょっちゅう来るように。隣家が近すぎて階段を上る音まで聞こえてしまう。フェンスも木もないリビングの窓は通行人から丸見え（駅から15分ということは人通りが多いということに気づかなかった）。カーテンも開けられないので急いで高いフェンスを立て窓からの景色はほぼ壁に。その他、ドアや洗面台など基本安物が使われているので10年経つとどうしようもなく劣化してきて見ていてうんざりします。ひどいのはシステムキッチンで、こちらは5年ほどで水漏れしてしまい、慌てて建てた住宅会社に電話をすると担当者がめんどくさそうに「そういうのは水回り110番みたいなところに電話してください」と。建売業者のアフターフォローはゼロなんだな…と思いました。と、この通り購入してからトラブル続きなのですが、一番の問題は入居してすぐ自分が室内の臭い（何かは不明。接着剤や建材の臭いか？）で体調を崩してしまったことです。家に入ると5分といられず気分が悪くなってしまうので、さすがに住宅会社に連絡すると従業員を大勢引き連れて確認に来てくれたのですが、全員何の臭いもしませんね、ということでそれっきりに。色々と模索した結果、ビニールクロスの上から珪藻土を塗るリフォームをして一応臭いの問題は落ち着いたのですが、ビニールクロスの上に塗ったのが悪かったのか、今は大量のカビに悩まされています。」 貴重な体験談をありがとうございました。 皆様にも共有していただければと思い、ご紹介させていただきました。 これまで住宅に関する仕事を長年してきて「建売住宅に住んでいて幸せな暮らしをしている」という人をまだ見たことがありません。 今回ご感想を頂いた方のように、皆さん相当なストレスを抱えながら「仕方がない」と諦めながら住み続けている方が多いのです。 土地探しをしていて「建売住宅にするしかないか」と思われている方、今一度思い直してみてください。 本日は「建売住宅に住んでみてから分かること」の話でした。 なんだかんだ長いメルマガになってしまいました。 すみません。(^^;

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新築見学会のお知らせ(３月５日(土)開催)

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～九重町の「渓谷の家」～

コンクリート会社は貴重なホワイト。

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