家百マガジン

こんばんは菊池組・キクチです。 しばらくメルマガの記事を書けなさそうなので、ストックしていた内容から。 机の引き出しを整理していて端っこから、「ん？」と思う名刺が出てきました。 名刺の肩書に、ただ「建築士」と書かれていたのです ？？？ 建築士は一級建築士・二級建築士・木造建築士の３つ。 それぞれの級において、設計・監理できる建築物の規模が違います。 二級が恥ずかしいなら何にも書かなければいいのに、わざわざ「建築士」と書く所がいやらしい。 あわよくば一級だと思われたいという事。 それは一級建築士に対しても二級建築士に対しても失礼な事。胸を張ればいいのに。だって、ニ級建築士は恥ずかしくない。 一級は大型トラックやバスも運転できる免許。二級は普通自動車や小型～中型タクシー、8tくらいのトラックまでが運転できる免許。そんなイメージを持って貰えたらいいです。大型免許を持っているからといって、普通自動車の運転が上手いとは限らない。 逆に私は一級建築士は持っているものの、中～大規模の建築物は詳しくないですし。 運転免許に例えた話は以前メルマガでも書いた事がありましたね。 ところでこれを書いている時、SNSのタイムラインに一級建築士の受験勉強の事が割と流れてきています。 住宅の仕事がメインなら無理に取得する事はないのになーと思いますが、同世代の業界内の友人でとても高い志を持って挑戦している方もいますので、それぞれ熱い思いを持って受験されているのかと思います。 これを読んでくれている中にはプロもいらっしゃるので、受験しようとする方に向けたアドバイスを少しだけ。 ほとんどの方が資格学校に通うのが当たり前みたいになっていますが、少なくとも学科試験に関しては独学の方がずっと合格に近いという事を私は確信しています。製図試験においても資格学校は闇を抱えているなあと思う所はありますが、その年の課題発表から本試験までの期間の極端な短さから情報収集力等の点で独学だと厳しいかと。私自身もそうでした。 私は二級の受験時も一級の受験時も学科試験は独学のみでしたが、資格学校が実施する公開模擬試験を受けた事はありますし、普段の講義の問題をヤフオク等で手に入れて解いた事があります。その時に思ったのは「なんで本試験に出ない事、出たことないことを勉強させるのか？」という事でした。「こんな問題、過去問にも出た事ないので独学では解けないでしょ？この試験に確実に合格するには我々のカリキュラムが必要なのですよ」と言っているかのような。。 資格学校の営業はみんな「独学なんてダメですよ！貴重なチャンスを無駄にします。私どものような大手資格学校でなければ高いレベルの試験勉強が出来るわけないじゃないですか！そして大手の中でもアチラの学校よりはウチの方が、あんなところやこんなところが優れていて、ウンタラカンタラ」という感じの事を言っていました。 あ、何かに似ている（笑） 家づくりユーザーの皆さんとしては、担当者が二級建築士だから心配だなんて事はないですから、そこは気にせず家づくりを任せてください。 近年、受験資格が変わり、大学などで建築系の学科を卒業したらすぐに受験できるように変わった（資格登録は所定の実務経験を経た後）のですが、ついこないだまでは実務経験を積んだ後でないと受験資格すら得られなかったため、ほとんどの人が責任のある仕事を任せられながら勉強し、受験していました。一級を受けたかったけど仕事が忙しくて受験のタイミングを逃したままいい歳になった人も多いでしょうし、そもそも戸建住宅規模では必須ではないのにわざわざ合格率10%前後の一級建築士を受ける事は合理的ではなく、家づくりに本当に必要なスキルアップや、経験のために若い頃の時間を費やした方も多いと思います。 そして、これを読んでいる受験者の皆さん！ 一級建築士を取りたい理由が、業務上必要な場合や、しっかりと取得後のビジョンを持っているなら良いですのですが。。。 私が受けた当時も受験していて、少なくとも１５年以上受験し続けている人も知っています。家族の時間や今しかできないこと、仕事のために本当に必要なスキルアップも大切にして欲しいと思います。試験勉強はあくまで資格のための勉強でしかない（そうでない部分ももちろんあるのだけど）です。 ↓以前、誰かがFacebookでシェアされていて少し話題になっていたこの記事を読むと、現実と世間のイメージが大きくかけ離れていると思います。https://my164p.com/l/m/le0nAOwD4jPUdJ不純な動機で受ける人が増えますので、一般の方は一級建築士に過度の期待をなさらぬように笑 私を含めて。 ↑のページ、他にもツッコミどころ色々あって面白いです。

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