家百マガジン

こんにちは。 シーナリーハウスの西村です。 さて、今日のテーマは、家づくりにおいて、とても大事なお話。 「地震に備える」についてです。 みなさんもご存知のように、南海トラフ地震が起こる可能性は今後40年以内に確率90％です。 確率90％ということは、これはもう、必ず起こる。レベルの話ですよね。 震源地が何処かによりますが、何処で起きても大分でも被害は受けると思います。 地震が起きて、公共の建築物とか、インフラとか、いろいろな所に被害が出るのは、避けられません。 が、 自分の身は自分で守らなければなりません。 長い夜の時間に地震が起きるとしたら、ほぼ、自宅に居ることになると思います。 と、すると、自宅の崩壊の危険から自分の身を、家族の身を守らなければなりません。 そのような地震に強い、きちんと対応した家を建ててください。 シーナリーハウスでは、許容応力度計算をした上での「耐震等級３」以上の耐震設計を標準にしております。 ちょっと、難しい話になりますが、大事な話なので・・・ 一般的に「耐震等級」と言えば、品確法の性能表示計算による「耐震等級」を指します。 よく聞く大手ハウスメーカーさんの言う「耐震等級」は品確法です。 ちなみに、 品確法での「耐震等級３」よりも許容応力度計算による「耐震等級３」の方が耐震強度は高いです。 約1.26倍～1.42倍ぐらいは強度は高いです。 同じ「耐震等級３」と言っても、違うのです。 これって、ほとんどの方は、知らないと思います。 ハウスメーカーさんは、自分たちの不利なことは、一切、言わないですもんね。 戸建て住宅で許容応力度計算を行う工務店は、まだまだ少ないと思います。 規格商品とか、パッケージ商品で品確法での「耐震等級３」を謳っている会社は多いですが・・・ FC（フランチャイズ）の商品とかはそれです。 なぜかといえば、それは面倒くさいし、難しいからです。 品確法の性能表示計算もまあまあ詳細な計算を行いますが、基本は概算で計算します。 耐震性の評価ということに関しては建物の荷重のとり方が概算であるため出てくる結果が「ちょっとここのところで強度足りなくない？」とか「ここでそんなに強度要らなくない？」という部分が出てきます。 それに比べると許容応力度計算ではかなり厳密に荷重を計算することが必要になってきます。 ここで、なんで荷重のとり方が耐震の評価に重要かということですが、もし高校で物理を取っていた人は聞いたことがあると思いますが、 F＝ma であらわされるニュートンの運動の第2法則が関係しています。 数式が出てくると拒否反応が出てくる人もいるかもしれませんが、そんなに難しい話ではありません。 F：地震の力、ｍ：建物の荷重、a：地震の加速度なので 地震により建物が受ける力は建物の荷重が増えれば増えるほど大きくなることをあらわしています。 そういうことなので、荷重を精密にとればとるほど精密な計算が可能になるということになります。 ハッキリ申しますと、性能表示計算の「耐震等級３」の強度の建物なら強度的には及第点です。 実際に、震度７の地震が2回も襲ってきた熊本地震では、品確法（性能表示計算）の「耐震等級３」の建物は17棟中１棟も大きな被害が出ておらず、そのまま住み続けることができています。 つまり、品確法の「耐震等級３」でも、一応、いいのではないかと思います。 ということですので、これから家を建てようとしている人は品確法の性能表示計算による「耐震等級３」か、許容応力度計算による「耐震等級２または３」の強度基準で建てることをおススメします。 繰り返しますが、 シーナリーハウスでは、許容応力度計算をした上での「耐震等級３」以上の耐震設計を標準にしております。 ここで、注意点を一つだけ！ 「構造計算」という言葉が結構気軽に使われることが多いのですが、厳密には建築基準法で定義されていて、時刻歴応答解析、限界耐力計算、保有水平耐力計算、許容応力度計算のことを指します。 時刻歴応答解析、限界耐力計算、保有水平耐力計算という言葉は全く耳慣れない言葉だと思いますが、これは大規模建築物に使われる計算方法で、戸建て住宅で使うことはほぼありません。 つまり、品確法の性能表示計算は厳密に言うと構造計算ではありません。ましてや仕様規定による壁量計算は構造計算と呼べるようなものではないことだけ付け加えておきます。 いろいろと難しいことを言いましたが、 とにかく、自分たちの建てる家の構造計算をしっかりと行えば、何も問題ありませんので、そこは安心してお任せいただければと思います。 シーナリーハウスでは、このような耐震とか断熱に関する、家づくりの性能に関する個別セミナーも行っておりますので、ご希望の方は、お気軽にお声がけください。 性能の高い家は当たり前で、高い性能でカッコいい家、雰囲気の良い家に住む。 自分たちの予算に合った上での「いい家づくり」とは・・・ 「性能」と「デザイン」と「コストパフォーマンス」の３つのバランスから産まれます。 私たちは、お客さまのご予算やライフスタイルや理想とする暮らしのことをトコトン考えまして、お客さまにとって最良のバランスを考えていきます。 このバランスは、お客さまごと違ってきます。 だから、難しい・・・し、面白い・・・ 「家づくり」は一緒に楽しんでいきましょう！ 明日も、少し、今日の続きをお話させていただくかも知れません。 では、今日は、これで失礼させていただきます。

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～地震に備える～続き～～

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