会員登録・ログイン パートナー企業申請
ロゴ
株式会社あすなろ建築工房

トイレって大事

こんばんは。

あすなろ建築工房の関尾です。

毎日、暑いですね~。
6月だというのにどうしたのでしょうか。

例年だと7月の終わりくらいまでは冷房は使わず、通風で快適に過ごしていたので、数日前まではそのつもりで通風で耐えていました。
しかし数日前からはさすがに耐えることが出来ずに、我が家もさすがにロフトエアコンを稼働させ、24時間全館冷房に移行しました。
我が家のように能力の小さなエアコンでの全館冷房を採用している場合は、この急激な暑さは困りものです。

というのも床下エアコンと小屋裏エアコンを用いた暖冷房の方式は、気流を感じることなく家全体を冷暖房することが出来るもので、ある意味でマイルドな空調方式と言えます。
「マイルド」なので、急に暖めたり冷やしたりすることが出来ないものです。
ですので、空調機をONにしても、エアコン設置場所から遠くにあるお部屋でその効果を感じるまでには時間がかかります。
この急激な暑さの場合、家全体が温まってしまっている状態から冷やすことになるので、2.8KWという8畳~10畳用の小さなエアコンで家全体を冷やしていくには、数日かかることになります。
蓄熱されてしまった床や壁や基礎コンクリートの熱を取り除くことも同時に行いますので仕方のないことです。

かといってすぐに冷やすことが出来るように大きな能力を持ったエアコンを設置してしまうと、今後能力を持て余すことになってしまいます。
「急に家全体を冷やしたい」と思ってもそうならないものなので、「暑くなる」ことが分かっている場合には、事前に空調機を運転させる必要がありますのでご注意ください。

我が家も昨日くらいから涼しい環境になりました。
昨日の外気温とリビングの気温の変化のグラフがこれ。
https://asunaro-studio.jp/l/m/hI1YxvMruHz1ZQ
外気温がぐんぐん上がって、33℃になっていますが、リビングは27.3℃をキープしています。
これは日射遮蔽が出来ているからとなります。
特に太陽高度が高い時期なので、とても効果的に表れていると思います。

さて本日の本題に。
本日は「トイレ」の話。
住宅において、トイレは絶対に無視できないものです。
生活していれば、一日に数回は必ずお世話になるのがトイレです。
トイレをないがしろにして、家づくりは出来ませんので、本日は「トイレ」について深堀りしたいと思います。

まず「トイレの歴史」から。
もともと日本のトイレは、外部にありました。
厠(かわや)と呼ばれ、就寝したり食事をする場から離れた場所にありました。
それは現在のように水洗ではなく、汲み取り式であったため、臭いもあり衛生的な見地から、家から少し離れた場所に、別棟として設置されていました。
父方の実家はその形式であったことをうっすらと覚えています。
おじいちゃんの家に泊まる際は、夜中にトイレに行くことがとっても大変(怖い)でした。

私が幼少期の時はまだまだ和式便器が主流で、洋式便器はまだまだ珍しかったものです。
自宅も当然ながら汲み取り式の和式便所で、月に一度くらいにバキュームカーが来て、汲み取っていきました。
近隣を順番に回って汲み取っていったので、作業している時間帯は周辺がとても臭かったことをよく覚えています。

小学校に上がるくらいから、下水道が整備され、トイレの水洗化が進み、それと伴ってだんだんと身の回りに洋式便器が普及していきました。
母の知人が購入したニュータウンの団地に連れられて行った時に、生まれて初めて洋式便器を使うことになり、和式と同じように前向きで腰かけて、とっても使いにくかった(使い方を間違っていた)ことを覚えています。(^^;
45年くらい前はまだまだ和式便器が主流だったんですよね。
そういう意味では、洋式便器の歴史もまだまだ浅いものなのです。

昔はトイレは「用を足す」だけが用途であったのですが、近年はとても水洗化と洋式化で衛生的になったこともあり、トイレですることも多様化してきたと思います。
本を読んだり、携帯で動画を見たり、と滞在時間も長くなってきていると思います。
となるとトイレの居心地も重視することも大事なことになってきます。

そんなこともあって、床の仕上げもダイニングやリビングと同じ床、壁も左官塗りと、トイレの居心地重視で設計することも多くなっています。
手洗い器は別置きにし、飾り棚や本棚を設け、窓先には緑を配置したりといろいろと工夫をしています。

居心地を良くするには、温熱環境も大事です。
昔のように「トイレが寒い・暑い」ということだと、トイレに行くこと自体がストレスになってしまいます。
高気密高断熱化により、家全体を暖冷房することで、トイレの居心地が格段によくなります。

先にお話した通り、トイレの滞在時間も長くなっているので、殺風景なトイレにするのではなく、居心地重視で設計するようにしています。

そんなことからも、手洗い器は別置きにすることが多いです。
手洗い器がタンク一体型となっている便器が世の中的には一般的ではありますが、可能であればタンクとは別に、別置きの手洗い器を設置することをお勧めしています。
タンク一体型手洗い器の場合は、手を洗った後にそこで水を払い、タオル掛けのタオルに移動するまでに雫が垂れて、壁や床を汚すことになります。
ということで、タンクの手洗いを別置きにして別の部分に小さくても手洗い器を設けることをお勧めしています。

続きを読むには会員登録が必要です。

無料会員登録で、限定コンテンツ読み放題!