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グラスウールとロックウールの違いを徹底比較!選び方のポイント7選
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グラスウールとロックウールの違いを徹底比較!選び方のポイント7選

住宅を建てるとき、あるいはリフォームや工場の設備改善を検討しているとき、「グラスウールとロックウール、どっちを使えばいいの?」という疑問にぶつかる人は多いはずです。どちらも繊維状の断熱材で、見た目も機能もなんとなく似ているように見える。でも実は、原料から性能、得意な用途まで、かなりはっきりした違いがあります。

この記事では、素材の基礎知識から断熱・吸音・耐火性能の具体的な数値、コスト感、そして「自分の現場にはどちらが合うのか」を判断するための実践的な選び方まで、整理して解説します。

この記事の結論はこちら
  • グラスウールはガラス繊維製、ロックウールは玄武岩などの岩石系繊維製で、原料から根本的に異なる
  • 断熱性能はほぼ同等だが、ロックウールは耐熱温度が約600℃以上と高く、耐火・防火用途に強い
  • 吸音性能はロックウールがやや優秀で、防音室・音楽スタジオ・産業設備での採用が多い
  • コストはグラスウールが低く、住宅の壁・天井断熱では最も普及している素材
  • 用途・予算・施工環境の3軸で選べば後悔しない。防火重視ならロックウール、コスト重視ならグラスウールが基本

1. グラスウールとロックウールとは?原料と製造方法の基本

違いのグラスウールとロックウールとは?原料と製造方法の基本を表す図解イラスト

1-1. グラスウールの原料と製法

グラスウールは、その名の通りガラスを原料とした繊維状の断熱材です。リサイクルガラスを主原料として約1,000〜1,500℃で溶かし、遠心力で細い繊維状に引き伸ばして製造します。製造コストが比較的低く抑えられるのはこの工程のシンプルさによるもので、国内でも旭ファイバーグラスやマグ・イゾベールといったメーカーが大量に供給しています。

繊維の直径は4〜9μm程度と非常に細く、繊維同士の間に無数の空気層ができることで断熱性が生まれます。見た目は綿飴のようなふわふわした質感で、ピンク色や黄色に着色されたものがホームセンターでもよく見かけるはずです。

1-2. ロックウールの原料と製法

ロックウールは玄武岩・鉄炉スラグ・輝緑岩などを主原料とし、約1,500℃以上の高温で溶融してから繊維化します。「スラグウール」「ミネラルウール」とも呼ばれることがあり、鉄鋼業の副産物を有効活用している点で環境負荷の観点からも注目されてきました。

繊維径はグラスウールよりやや太い6〜10μm程度。岩石由来の素材特性から、耐熱性・不燃性・化学的安定性が高く、製品によっては600〜700℃以上の環境でも溶融しません。

1-3. 見た目と手触りの違い

手触りで言うと、グラスウールのほうがソフトでふわふわしています。一方、ロックウールはやや硬くてザラっとした感触。現場の職人さんに聞くと「グラスウールのほうがチクチクする」という声が多く、素手で触ると皮膚刺激を感じやすいのはどちらも同様ですが、施工時の防護手袋や防塵マスクは両方で必須です。


2. 断熱・耐熱・吸音性能を徹底比較

グラスウール ロックウール 違いの断熱・耐熱・吸音性能を徹底比較を表す図解イラスト

2-1. 熱伝導率の数値を読む

断熱性能の基準となるのが熱伝導率(λ)です。数値が低いほど断熱性が高いことを意味します。

製品グレード グラスウール ロックウール
一般品(10K〜16K相当) 0.050〜0.038 W/(m·K) 0.045〜0.038 W/(m·K)
高性能品(32K〜48K相当) 0.036〜0.034 W/(m·K) 0.040〜0.036 W/(m·K)

数値だけ見ると、同じ密度グレードでグラスウールのほうがわずかに低い(つまり断熱性が高い)傾向があります。ただし、その差は施工精度や気密性能の影響のほうがはるかに大きく、「グラスウールだから寒い」ではなく「施工が雑だから寒い」というケースがほとんどです。WELLNEST HOMEの早田氏も動画の中で「断熱材の種類より気密性能と施工品質が先」と強調しており、素材選び以前の問題があることを業界内でも繰り返し指摘されています。

2-2. 耐熱温度の違い

ここが両者の最大の違いのひとつです。

  • グラスウール:耐熱温度は製品によって250〜350℃程度。それ以上になると繊維が溶け始め、断熱性が急激に低下します。
  • ロックウール:600〜700℃以上まで耐えられる製品が多く、建築基準法上の「不燃材料」に認定されているものも多い。

この違いが、プラント配管・ボイラー周辺・工業炉の保温材としてロックウールが選ばれる主な理由です。住宅用途では通常の火災温度域で差が出てくるため、防火区画や耐火構造が求められる壁・天井にロックウールが指定されるケースがあります。

2-3. 吸音特性の差

吸音性能は両者とも優れていますが、比較すると一般的にロックウールがやや上回ります。YouTube上でグラスウールとロックウールの吸音比較実験を行った動画でも、同厚・同密度で比べるとロックウールのほうが中高音域での吸音率が高い結果が出ていました。とはいえ、密度・厚みを適切に選べばグラスウールでも十分な吸音効果が得られるため、「吸音 = 必ずロックウール」と断言できるほどの差でもありません。


3. 耐火性能と防音性能の違い

3-1. 耐火・防火の観点

建築基準法では、一定の条件を満たす建物に対して耐火構造や準耐火構造が求められます。ロックウールは不燃材料・準不燃材料として国土交通省の認定を受けた製品が多く、鉄骨への耐火被覆材としての実績も豊富です。

実際、大型建築物の鉄骨柱・梁に吹き付けるタイプの耐火被覆材にはほぼロックウールが使われています。グラスウールも不燃認定品はありますが、高温下での耐久性でロックウールに軍配が上がるのが現実です。

「ロックウールとアスベストは違うのか?」という疑問を持つ方も多いですが、両者はまったく別物です。アスベスト(石綿)は天然鉱物繊維で発がん性が確認されており現在は使用禁止。ロックウールは人工製造された無機繊維で、IARCの評価でもグループ3(ヒトに対する発がん性は分類できない)に位置付けられており、健康リスクの性質が根本的に異なります。

3-2. 防音・遮音性能の実力

断熱材の防音効果は「吸音」と「遮音」に分けて考える必要があります。グラスウールもロックウールも多孔質素材として吸音性能を持っていますが、遮音(音を通さない)性能は主に素材の重量・密度に依存するため、単体での遮音効果は限定的です。

防音室や録音スタジオでは、ロックウールボード(50〜80kg/m³クラス)を石膏ボードの下地として使い、吸音層と遮音層を組み合わせる設計が一般的。グラスウールでも同様の使い方は可能ですが、同じ厚みでやや吸音率が落ちるため、本格的な防音仕様ではロックウールが選ばれやすい傾向があります。


4. コストと施工性の比較

4-1. 材料コストの現実

断熱材の価格は密度・厚さ・製品グレードによって大きく幅があります。一般的な目安として、同等グレードで比べるとグラスウールはロックウールの6〜7割程度の価格で入手できることが多い状況です。

住宅向け断熱材の実勢価格(2026年現在の市場価格帯)を整理すると:

  • グラスウール 16K・100mm厚:1,200〜1,800円/㎡前後
  • ロックウール 80K・100mm厚:1,800〜2,800円/㎡前後

これはあくまで材料単価の目安で、施工手間賃・廃材処理費などを含めると差はさらに変動します。YouTube上でプロの職人が「ぶっちゃけどれ選んでもいい?」と問いかけている動画でも触れられていましたが、最終的なコスト差は施工精度の担保にどれだけ費用をかけるかで大きく変わります。

4-2. 施工しやすさの比較

グラスウールはカッターナイフで簡単に切断でき、柱間・間柱間のサイズに合わせた加工がしやすいのが特徴。袋入り製品(防湿フィルム付き)はDIYでも扱いやすく、施工コストが低く抑えられます。

一方、ロックウールはやや硬く密度が高いため、切断には少し力が必要です。ただし、形崩れしにくいため、複雑な形状の部位や垂直壁への充填で脱落しにくいというメリットもあります。施工者に聞くと「グラスウールは気密施工が甘くなりやすい」という声があり、施工品質の安定性ではロックウールのほうがやや有利という評価もあります。

4-3. 廃材・環境への配慮

両者とも産業廃棄物として適切に処理する必要がありますが、グラスウールはリサイクルガラスを多く含むことから製造時のCO₂排出量が比較的少なく、ロックウールは高炉スラグの再利用という観点で評価されています。廃棄時の環境負荷は実質的に大差ないとされています。


5. 用途別の使い分け方(住宅・産業・防音)

5-1. 住宅の壁・屋根・床断熱

一般住宅の壁充填断熱では、コストパフォーマンスの高さからグラスウールが圧倒的なシェアを占めています。国内の新築戸建て住宅のうち、グラスウールが断熱材として使われている割合は依然として高く、HEATシールド等の高性能グラスウール製品も普及してきました。

ただし、「グラスウールは寒い」という誤解が広まっているのも事実。これは素材の問題ではなく、施工時の気密処理の不徹底が原因であることがほとんどです。袋入りグラスウールをただ詰め込むだけで防湿気密シートの処理を省略すると、内部結露や断熱欠損が起きて「寒い家」になります。

高断熱・高気密住宅を目指す場合、密度の高いロックウールボードを採用する工務店も増えています。特に外断熱(外張り断熱)工法では、変形しにくいロックウールボードの剛性が施工安定性を高めます。

5-2. 産業設備・プラント

プラント配管・ボイラー・工業炉・排煙ダクトなどの保温・断熱には、耐熱性の高いロックウールが標準的な選択肢です。配管の保温材として使うロックウールは通常、ガラスクロスやアルミ箔で外装して使われ、200〜600℃の環境でも安定した断熱性能を維持します。

5-3. 防音室・スタジオ・音楽室

防音目的では、密度の高いロックウールボード(一般に40〜80kg/m³クラス)が定番材料として使われます。DIY防音室のコミュニティでも「グラスウールかロックウールか」は定番の議論で、本格的な仕様を求めるならロックウール、予算を抑えたいならグラスウールという使い分けが一般的です。


6. メリット・デメリット早見表

項目 グラスウール ロックウール
断熱性能 ◎(高性能品なら最高クラス) ○(十分実用的)
耐熱性 △(250〜350℃程度) ◎(600℃以上対応品あり)
吸音性能
耐火性能 ◎(不燃認定品多数)
コスト ◎(安価) △(やや高め)
施工性 ○(カットが容易) ○(剛性があり脱落しにくい)
耐水性 △(濡れると性能低下) △(同様)
入手しやすさ
住宅向き
産業・耐火向き

どちらの素材も水濡れへの耐性は同程度で、施工後に長期間濡れた状態が続くと断熱性能が低下します。防湿・防水対策は共通の注意点です。


7. 結局どちらを選ぶべきか?選び方の基準

7-1. 判断の3軸:用途・温度環境・予算

「プロが種類と特徴を徹底解説!」系の動画でも共通して言われているのが、「どれが一番いいという答えはない、現場に合った素材を選ぶことが重要」というメッセージです。実際、その通りで判断の軸は次の3点に絞られます。

用途(何を目的とするか)
純粋な住宅断熱であればグラスウールで十分。防火区画・耐火構造・産業設備が絡むならロックウールを検討します。

温度環境(使用する場所の温度)
通常の居住空間(〜80℃以下)ならグラスウールで問題なし。高温設備周りや準耐火構造が必要な箇所はロックウール一択に近い状況です。

予算(材工合計でどこまで出せるか)
同等性能で比べるとグラスウールのほうが安い。ただし施工精度を担保するための工賃を含めた総コストで比較することが大切で、安い材料を雑に施工するより、少し高くても丁寧に施工されたほうがはるかにコスパが良くなります。

7-2. こんな人にはグラスウール

  • 一般的な新築住宅・リフォームで断熱性能を確保したい
  • コストを抑えながら高性能な断熱材を選びたい
  • DIYでも扱いやすい材料を探している
  • 気密施工をしっかり行う工務店に依頼できる環境がある

7-3. こんな人にはロックウール

  • 防火・耐火性能が求められる建物・設備に使いたい
  • 本格的な防音室・録音スタジオを作りたい
  • 工場・プラント設備の保温材として使う
  • 外断熱工法で剛性のある断熱ボードが必要

8. よくある質問

Q. グラスウールとロックウール、どちらが体に悪いですか?

どちらも繊維を吸引しないよう施工時はマスク着用が必要ですが、現在のIARCの評価ではどちらも発がん性分類グループ3(ヒトに対する発がん性について分類できない)に位置し、アスベストとは根本的に異なります。適切な防護措置のもとで施工すれば、健康被害のリスクは現実的に低いとされています。

Q. 結露しやすいのはどちらですか?

どちらも繊維間に空気を閉じ込める素材のため、防湿気密シートの施工が不十分だと内部結露のリスクがあります。結露は素材の問題より施工品質の問題で、防湿フィルムのテープ処理が雑だと種類を問わず結露が発生します。

Q. ホームセンターで売っているのはどちらですか?

一般的なホームセンターではグラスウール(袋入り・ロール状)が多く販売されています。ロックウールも一部取り扱いがありますが、品揃えはグラスウールのほうが豊富です。

Q. 厚さはどのくらい必要ですか?

省エネ基準(ZEH基準等)を達成するには地域区分によって必要な断熱厚みが異なります。例えば、北海道など寒冷地(1〜2地域)の壁充填断熱では140〜200mm以上が目安。温暖地(6〜7地域)では90〜105mm程度から始まります。詳細は建築士や断熱施工業者に相談するのが確実です。

Q. リフォームで後から断熱材を追加できますか?

既存壁の内部に断熱材を後施工する場合、壁を解体せずに断熱材を注入する「吹き込み工法」が選択肢になります。この場合はセルロースファイバーや吹き込みグラスウールが使われるケースが多く、ロックウールボードを充填するためには壁の解体が必要になることが多いです。

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