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株式会社 勝部建築

【光と熱の二面性を知る家づくり】

皆さんこんにちは
KATSUKENの勝部です(^^)

本日は日曜日で
HPの週一ブログの日
光と熱の二面性を知る家づくり
について書いた記事を
メルマガでも配信させていただきます

先週は京都の京田辺市で開催された
堀部さん設計ダイシンビルドさん施工の
竣工物件の見学に
お邪魔させていただきました

細部に宿る設計の細かさは圧巻
あれほどのデザインで性能も完璧
感動と感謝で最高の時間
午後からはお2人の講義があり
言葉の数々にすっかり
堀部ファンになってしまいました

堀部さんからの沢山のお言葉で
多くの物を勉強させて頂き
自分の考え方がまた一歩前進

地域の物を使って
地元でいい家づくりをしよう
そんな気持ちでいっぱいです

さてそんな本日は
メルマガ読者の方から
質問をいただきましたので
その内容にお答えさせて
いただこうと思います

質問の内容は
南側に建物があって
十分に採光ができない場合に
吹き抜けを作ってまで
採光する価値があるでしょうか?
という内容

まずは断熱性能が
しっかりとしている事を前提に
お話させて頂きます

冬の日射熱取得は光熱費を減らすと
多くの本や記事に書かれています
無料の太陽エネルギーを
家の中に取り込むという考えですね
確かにその通り

高断熱高気密の家なら
南面から入る日射熱は長時間残り
室温を維持して暖房費を助けます
時には無暖房で過ごせる時間も
出来る事でしょう

私たちの暮らす山陰地方は
冬に日射が少ない地域です
晴れ間は少なく曇天が多い
週間天気に晴れ間が無いなんて
当たり前ですよね
南側の窓から期待できる日射は
実はそう多くありません

逆に言えば
それほど貴重な日射熱かもしれません

南側に建物がある敷地なら
さらに日射は入りにくい
そこで吹き抜けを作ってまで
採光する価値があるのか?
という悩みになったのでしょう

まず吹き抜けを作るには
その為のコストが掛かりますね
単に床を抜くのではなく
構造の補強や仕上げの工夫も必要
まあまあの費用になることも

その投資に対して得られる
暖房削減は数年で回収できるほど
大きくはありません
そして質問者さんも気にしていた
夏は厳しい暑さが待っています
仮に出雲で8月の12時前後では
日射量は410W位です
APW430の日射取得型取得率が
0.58なので=238W
窓面積が3m2位あった場合
714Wの熱がこの窓から
入ってくる事になります

何畳用エアコンを使っているか
にもよりますが
エアコンの能力の何分の1かは
日射熱の為に頑張る事に

つまり熱エネルギーは
二面性を持ちます
冬は室内を温めてくれる味方ですが
夏は室内を暑くする
冬にプラスでも
夏にはマイナスに働く
これを忘れてはいけません

日射遮蔽の計画は
必須という事ですね
まずは断熱性能を高める
そして夏の日射遮蔽を整える

こんなことばっかり言っていると
吹き抜けは無意味かといえば
勿論そうではありません
それは光熱費には
換算できない豊かさです

家づくりで大切なのは
光熱費という数字の得だけでなく
日常の心地よさを
どう形にするかも大切なんです

山陰地方での日射条件を踏まえると
南の光に過度な期待はできません
だからこそ断熱と遮蔽を土台とし
その上で暮らしに合うかどうかを
判断基準にするのが良いでしょう

現地も見ていないので
簡単な事は言えませんが
南に建物が建っているとなったら
心を落ち着かせる空間から
先に見える景色はどんな感じでしょう
吹抜けがあれば
そこから空が見えますか?
あなたの特等席はどこでしょうか?

高性能住宅はそれでなくても
光熱費が大幅に少ないのです
そんな家の中で
家族の暮らしに本当に必要なものは
光熱費を少し減らす工夫よりも
毎日の時間を快適に過ごせる空間

あなたの家族とその未来が
笑顔になる選択肢を選んでください

それではまた次回(^^)

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