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株式会社 マルト

天然乾燥か人工乾燥か

こんばんは!
マルトの澤田です。

私達、木の家を作る工務店にとって
永遠の課題です

天然(自然)乾燥か人工(機械)乾燥か

多分、これを読んでくださっている
お客様で、ここに拘っいる方、もしくは
理解されている方は少ない
のではないでしょうか?

ちなみに弊社は後者の人工乾燥材です。

理由はいろいろあります。

・納期など確実に材料が用意できる事
・木材一本一本に乾燥ムラが無いので
 ワレが少ない
・ちゃんと乾燥しているので、後々の
 反りも少ない

こんな所ですね。
逆に言うと、天然乾燥はここが弱いので
人工乾燥にしているとも言えます

ただ、昨日お邪魔した奈良県の輪和建設
さんは全棟天然乾燥だそうです。

天然乾燥材は、最近では手に入れにくく
なった上に、そのせいで価格も高騰しており、
会社のスタイルを維持していくのは、
難しくはなってきたとの事ですが、それでも
天然乾燥と大工の手刻みに拘っていきたい
とお話しくださいました。

天然乾燥の良さは、

・木の香りが良い
・木本来の粘りやツヤがある

このあたりが人工乾燥との違いですね。

何だそれだけかと思うなかれ
この違いは結構大事な所です。

人工的な乾燥により木繊維が切れる
事がないので、木本来のもつ強さ(粘り)
が残ると言う事は、大きな地震がきても
簡単に折れるという事はありません

また、人工乾燥は木の油分も抜けて
しまうと言われていますので、長い目で
見た時の木の色つやや耐久性にも差が
出てきます。

そして今回お話しを伺って目から鱗だった
のが、人工乾燥で使う油や電気の方が、
海外から木を運んでくる油の量より1本
当たりの油量が多いそうです。

つまり、環境にあまりよろしくないと
言う事ですね。

環境良くすることも念頭に置きながら
国産材を使ってたのに、まさかの乾燥で
ご迷惑をおかけしてたとは、、、

ここからは工務店(というか私)の心の
声と思って聞いて下さい

恐らく、国産の木が大好きな会社や人は
皆、天然乾燥の材料を使いたいと思って
います。

ただ、どうしても材の質や価格を考えると
なかなか採用しにくい。

また、納期も問題です。

家作りをしようと工務店を決め、更に
その会社と契約したあとから、必要な
材料を伐採し製材し天然乾燥してやろう
と思うと、通常2~3年はかかります

建築会社は待てたとしても、お客様は
そんなに待てないし、土地を買って住宅
ローンが始まっていれば尚更待てません。

アパート住まいなら、仮に3年間のアパート
代が別でかかってきます。

もちろん前もって乾燥する材を準備すれば
良いのですが、それだけの場所もいりますし
外に放りっぱなしというわけにはいきません
から、木を積み替えたり、屋根下に入れたり
時には水をかけてあげたりと、様々な
管理をしなければなりません。

それでいて虫に食われたり、腐らせる
リスクもある訳ですから、その分価格も
手間も上がります。

結果的に、弊社も人工乾燥にせざるを
得ないという状況です。

先にもありました、木の艶や香りが抜けず、
また繊維を壊さないような低温乾燥という
方法もありますし、最近では化石燃料(電気
やガスや灯油)を使わない乾燥方法を模索
している製材所さんもあります。

天然乾燥が良いから、人工乾燥がダメでも
なく、人工乾燥しかありえないって訳でも
ありません。

これからも一番良い方法を模索しながら、
またお客様と相談しながら決定していければ
と思った出張となりました

ではでは

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