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株式会社あすなろ建築工房

長寿命住宅と住宅の資産価値

こんばんは。

あすなろ建築工房の関尾です。

今日は暑かったですね。

外を歩くとTシャツ一枚に
なりたいくらいの気候でした。

日曜日にはまた雨が降り、
気温も下がるようです。

毎日の寒暖差があると
風邪をひきやすくなりますので
皆様お気を付けください。

昨日、ロングライフハウスツアー
という企画に参加してきました。
https://asunaro-studio.jp/l/m/AwCzGTmOW8h0Tt

耐震・通気・気密・
換気・防腐防蟻
について学ぶプロ
(工務店・設計事務所)
向けの体験勉強会です。

このツアーのテーマは
「ロングライフハウス」
つまり「長寿命の家」づくりです。

長く住み続けることが出来る家
とするためには、
必要十分な耐震性能を有し、
雨漏りと結露を防ぎ、
腐朽食害をさせない
仕組みが必要となります。

最近の住宅の大部分がこの
「長く住み続けるために必要な性能」
を犠牲にして、
コストダウンを図ってしまっています。

よい家づくりをするためには、
完成したら見えなくなって
しまう部分が大事です。

「見えなくなってしまうから」
といって、この大事な部分を
省略してしまっては
家の耐久性は著しく
低下してしまいます。

「家を買ってもらうため」に、
価格競争に陥ってしまって、
維持管理コストがかかって
しまうことを隠して
「出来るだけ安くつくる」
家づくりがなされて
しまっています。

結果的に住んでみてから
維持管理コストがかかり、
そして住んでいるうちに
家の性能が低下してしまうような
家となってしまっていますので、
住宅ローンを払い終わる頃には、
「無価値な家」と
なってしまっています。

30歳台で家を建てた人にとっては、
30年後の「これから老後」って
時に住み続けることが
出来ない家になってしまっています。

この「ロングライフハウスツアー」
の詳細は後日またメルマガでも
ご紹介したいと思います。

本日はこの「長寿命な家」の観点で、
「住宅の資産価値」について
話をしてみたいと思います。

日本ではすでに「家が余っている」
と聞いたことがある人も
多いと思います。

特に地方では「空き家問題」が
社会問題化してしまっています。

住宅・土地統計調査(総務省)
によると、空き家の数は、
この20年で1.8倍(448万戸→820万戸)
に増加しています。
https://asunaro-studio.jp/l/m/8CRDiiKnCybqFQ

上記データの2013年で
820万戸、2018年時点では
850万戸の空き家があります。

統計時点から4年経ってますから、
もっと空き家が増えていると思います。

空き家がたくさんある状況ですが、
年間に83万戸も
新築が建てられています。
https://asunaro-studio.jp/l/m/CLoRFYK8DgH2w2

余っている住宅の
1割にもあたる量の住宅が
どんどんつくられています。

それはなぜか?

大学の先輩であり、
東北芸工大学の教授である
竹内昌義さんが
「安い家を建て続けたから、
結局、大量の空き家だけが
残ってしまった」と
お話されていました。
https://asunaro-studio.jp/l/m/jitB2T82GqUtG6

「空き家問題の本質は、
低品質の家づくりが
長く続いてしまったことが原因」
と言及されています。

「日本の住宅は作ったら
作りっぱなしで
メンテナンスが行き届かず、
どんどんだめになっていく。
そして、新しいものが
どんどん造られるから、
そちらに引っ越して
いってしまう。
もちろん、
高齢化社会の問題もある。
地方に住んでいる親が
いる一方で、
子供たちがそれぞれの
持ち家を持つ。
実家が余ってしまって、
それが空き家になる。」
と説明されています。

上記の竹内さんのnoteに
「500兆円の価値毀損」
についての話があります。

これは、平成25年の
中古住宅市場活性化
ラウンドテーブル
(国土交通省)での
報告書にまとめられています。
https://asunaro-studio.jp/l/m/eLG2zsonIZVHRV

1ページ目に住宅投資額の累積と
住宅資産額の推移について、
アメリカと日本で比較されています。

この50年の全国民が
住宅に投資してきた
費用の累積について
アメリカと日本で
比較してみると、
アメリカでは住宅に
かけた費用と同じだけの
資産が残されているのに対し、
日本はその掛けた費用から
500兆円も下回る資産しか
積み上がっていないことが
分かります。

500兆円が国の資産から
消えてしまったことになります。

せっかく私たちの両親や
祖父母が家にお金をかけてきたのに、
無価値の家しか残っておらず、
投じた費用がまったく
なくなってしまっています。

逆にアメリカでは、
何十年経っても
メンテナンスされ
維持される家になっているので、
投資額が維持されています。

日本では結果的に
宅地資産が高齢者に
偏在することになり、
これから土地を必要とする
若い世帯に行き渡らない
状況となってしまっています。

そして住宅の資産は、
30年もすると一世帯当たり
平均すると2,000万円減る
ことになっています。

30年前に建てられてた家の
話ですから住宅の建設費用も
2000万円程度だったと
思いますので、現時点では
「価値がゼロ」になって
しまっていることになります。

竹内さんが言及されているように、
「日本の住宅は
作ったら作りっぱなしで
メンテナンスが行き届かず、
どんどんだめになって」
しまっています。

どうしたら
「作りっぱなし」にならないか?

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