こんにちは。
輝建設のコハラです。
今日は、「どんな建材が
ロングライフの家に
ふさわしいのか」について、
お話ししてみたいと思います。
高度成長期ぐらいまでは、
江戸時代やそれ以前から
の家づくりで使われていた
建材がまだまだたくさん
残っていました。
ですが、
高度成長期以降、
経済発展とともに、
経済効率が重視され、
できるだけ安くて性能が良い
建材が次々に開発され、
家づくりも大きく
変わっていきました。
その結果、建材の世界は
今や日進月歩。
まさにドッグイヤーの勢いで
新しい素材や建材が
生まれています。
家づくりを学んでいくと、
経済効率や性能にも
興味が湧いてきて、
「できるだけコスパ良く
いい家を建てたい」
と思われる方が
多いと思います。
でも、ここで大事なのは、
「最近生まれた建材」が
本当にコスパが良いかどうか、
長い目で見たときには
まだわからない、
ということです。
家は、建てた時点がゴール
ではありません。
そこから何十年と
住み続けていくものです。
そして、住み続けるうちに、
必ずメンテナンス費用が
かかってきます。
そう考えると、
「建てたときだけ」の
コスパではなく、
メンテナンス費用も含めた
家としてのライフサイクル、
そのトータルでの
コストパフォーマンスを
考えることが、
本当に大切だと思います。
私はこの業界に入って、
もうすぐ30年になります。
古民家再生やリノベーション、
修繕工事もたくさん
携わってきました。
その中で感じたのは、
古民家に使われている建材は、
シンプルで汎用的なものが多く、
今でも修繕用に
同じような材料を
準備できることが多い、
ということです。
一方、高度成長期以降に
つくられた建材は、
その時々の経済効率を
最優先して作られたものが多く、
同じものが今も流通している
ケースはほとんどありません。
「壊れたから同じもので
直してほしい」
と言われても、
もう材料が手に入らず、
直せないことが本当に多いのです。
(と同時に。それが何で
できているのかわからない
ことも多いです)
これは建材に限らず、
電化製品や窓の部品なども
同じです。
製造中止後、法律上の
補修パーツ保管期間が過ぎれば、
メーカーは部品を
持たなくてよくなり、
結果的に「全部交換」
しかできない、
という仕組みになっています。
こういった事情を考えると、
できるだけシンプルな、
そして汎用的な建材を
選んでおくことが、
将来のメンテナンスを
ラクにするコツだと思います。
「汎用的」とは、
いろいろなことに使えて
と言ったような
言葉の意味ですが、
ここでは
時代を超えて作り続けられ、
これからもなくならなそうな
ものを指します。
こうした材料で家を作っておけば、
将来の大工さんや左官屋さん、
電気屋さん、板金屋さん、
瓦屋さんたちが
修繕しやすいのです。
今だけの「安くて性能が良い」
という言葉に流されず、
将来的なメンテナンス性まで
考えて素材選びをする。
これも、長く住める家をつくる
大事な視点だと思います。
特にハウスメーカーさんの家は、
コストパフォーマンス重視で
作られているため、
リフォームの際に、
建てたメーカー以外が構造に
手を入れにくい仕組みに
なっています。
つまり、誰でも直しやすい
家づくり、という発想が
あまり重視されていないのです。
将来、お子さんや
別の方が住むかもしれません。
そんな時、汎用的な部品で
作られた家なら、
誰でも手を入れやすく、
建物の資産価値を守る
ことにもつながるかもしれません。
(絶対そうなるとは言えませんが…)
スペシャルなデザインを
求めないのであれば、
汎用品をうまく使って魅せる
という工夫をしてくれる
建築会社に家づくりを
お願いするのが、
長い目で見たときに
本当にコスパの良い選択かも
しれませんね。
ということで、またp
続きを読むには会員登録が必要です。