こんばんは!
マルトの澤田です。
家造りをする方に必ずオススメ
している庭について、今日は
面白い切り口からご説明したい
と思います。
最近のお客様(特に女性ですね)
とお話ししてると
・庭は好きだけど管理が大変
緑の部分は少しで良い
・虫が大嫌い!窓には必ず網戸
をして下さい
こんなご希望を良く聞きます。
これ、実は自分の首を絞めてる
事になっているんですよ。
本末転倒と言っても良いのかな
住まいの快適性を高める要素
として、常に「庭」をご提案
しているのですが、
それは見た目とか癒しという
部分だけではないんですね。
庭の生物多様性が、いかに
住まいの快適性、特に
「害虫対策」
に役立つかについて、少し
お話しします。
皆様は、ハチ、クモ、カエル、
ヤモリといった生物が庭に
いると聞いてどう感じます?
「最高!!!」って方はほぼ
いないでしょうね(笑)
ただ人間に不便をもたらす存在
に思えるかもしれませんが、
実はこれらはあなたの庭と家を
「天然の害虫駆除システム」
として守ってくれている、
頼もしい住人なんです
生態学の分野で「生物的防除」
という考え方があり
庭のクモは、網や積極的な捕食
によって、蚊、ハエ、アブラムシ
を効率よく捕らえます。
ヤモリは夜間に家の外壁や窓
周辺に集まる蛾やユスリカなど
を食べてくれます。
殺虫剤を使わない自然な
「防虫」
の役割を果たしてくれてます。
カエルとヘビはバランスを保つ
管理者だそうで、
カエルは湿度のある場所で、
夜行性の昆虫を捕食しますし
ヘビはネズミやモグラといった
建築物や植栽に被害を及ぼす
害獣を抑制する重要な役割を
担ってるそうです。
彼らが存在する庭は、食物連鎖
が機能している証拠であり、
特定の害虫が異常に繁殖するの
を防ぐバランスの取れた生態系
が構築されているんですね。
つまり我が家の庭!!!
確かに、緑の世話は面倒です。
雑草が生えないようにするには
防草シートを敷くとか
コンクリートにすれば良いの
ですが、先に話した生物はほぼ
住めなくなります。
つまり、大嫌いな害虫を防ぐ
手だてを放棄し、いつでも
ウエルカムな家にしてしまって
いるんですね。
では、これらの「天然の駆除
システム」を活かすためには、
どのような庭づくりをすべき
なんでしょうか。
見る為の単一の植栽ではなく、
地元の在来種や多様な高さ・種類
の植物を植えることが、様々な
生物に生息場所を提供します。
隠れ場所を造るイメージで、
石積みしたり樹々を密植して
植え、小さな水場(ビオトープ)
まで設けられるのが理想です。
拙宅は水場はありませんが、
カエルやヤモリは休息・繁殖
しています。
あとは過度な薬剤の使用を
避ける事も必要です。
殺虫剤や除草剤を過度に使用
すると、害虫だけでなく、
頼もしい「天敵」たちも死滅
してしまい、かえって害虫が
繁殖しやすい庭になって
しまいます。
住まいを設計するって事は、
その家が立つ環境全体を設計
することと本来は同義なん
ですが、私達もちょっと忘れ
かけていた部分でもあります。
緑の管理はすごく大変ですし
虫も出来れば来て欲しくない
のはよくわかります。
ただ、緑が減れば虫は来やすく
なり、緑が増えると虫が減ると
いったのがある種自然の摂理
なんですね
どこまでやれば、、、と聞か
れると答えにくい部分では
あるのですが、出来る限り
自然の力を借りた持続可能
な住環境にする事が、実は
快適な暮らしに繋がるのです。
この視点が、皆様の住まい
づくりや庭づくりに新たな
気づきとなれば幸いです。
ではでは
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