こんばんは ダイシンビルド 清水です
昨日は大工育成塾で
能勢の古民家再生を専門に
されてる坂井建築事務所さん
に伺いました
https://daishinbuild.net/l/m/T3FBfVHGun5Fgj
古民家のを見ていると、
屋根の形状や材料や勾配によって
印象が大きく変わると改めて感じました
最近は屋根のデザインがシンプルになり
軒を出さない家も増えてます。
ただ、屋根勾配にはとても大切な意味があります。
今日は「屋根材と勾配の関係」について
お話をしたいと思います。
これは家づくりの基本知識の一つですが
意外と知られていないポイントです
屋根には素材ごとに適した勾配があります。
勾配とは「屋根の傾き」のことです。
この角度が足りないと雨仕舞が悪くなり雨漏れ
のリスクが高まります。
逆に急すぎてもコストや施工性に影響します。
だからこそ
屋根材に応じた勾配を知ることが大切です。
ガルバニウム鋼板の屋根は
横葺きは最低2寸勾配以上が
雨仕舞を考えると2.5寸以上が望ましいです
シンプルでスッキリした
見た目ですが勾配を確保することが重要。
縦葺きは1寸勾配以上で施工可能です
立平葺きなどが代表例で水切れが良いのが特徴です
緩い勾配でも使えるためモダンな住宅でよく採用されます。
折板屋根は0.5寸以上で施工可。工場や倉庫でよく使われます。
屋根の上を人が歩ける強度もあり太陽光設置にも最適。
和瓦は最低4寸勾配以上が必要です。
昔から一般的で和風建築に合います
重量はありますが重厚感は格別です。
太陽光を載せる場合は専用金具で
雨仕舞に注意が必要です。
平板瓦(F形瓦)は3.5寸以上
で対応できます。
フラットで洋風建築にも合います
太陽光との相性も良く屋根面を
すっきり活かせます
S形瓦(スパニッシュ瓦)は3.5寸以上で
施工可能です。
波形が特徴で南欧風住宅によく使われます
太陽光を載せる場合には
波形に合う特殊金具が必要です。
このように屋根材ごとに勾配条件は違います。
(一般論なので必ず屋根材メーカーに確認が必要)
デザイン性だけでなく
耐久性や雨じまいのために必須の条件です。
さらに近年は太陽光を載せる家も増えています。
その際
勾配と屋根材の相性が発電効率や施工方法に影響します。
南向き30°前後が理想と言われますが
金具で角度調整も可能です。
私の考えですが、
最近はデザイン重視で
軒をなくしたり勾配を緩くした屋根を見かけます。
外観はスタイリッシュですが
雨の多い関西の気候には必ずしも合いません。
雨漏の原因になりますし、
太陽光の発電効率も下がりやすいです。
やはり家は見た目だけでなく気候風土に
合わせた設計が大切です。
関西であれば台風や豪雨も想定し、
しっかりと勾配を
確保しておくことが安心につながります。
これから家を建てる方はぜひ屋根勾配に
注目してください。
「その屋根材には何寸必要か?」
「太陽光を設置する場合は?」
と確認するだけで安心感は全く違います。
屋根は家を守る大切な要素です
雨風をしのぎ夏の暑さや
冬の寒さから守ってくれます
さらに今はエネルギーを生み出す役割も
果たしています。
だからこそ屋根勾配は材料によって変わります
そして太陽光発電との関係を理解して
選んでほしいです
今日は屋根勾配についてのお話でした。
少しでも参考になれば嬉しいです。
では明日も宜しくです
追伸
2014年に訪れた白川郷、5箇所村の
屋根は圧巻です
https://daishinbuild.net/l/m/l9XXcvx7o17wYA
よかったら当時のブログですが
見てください
続きを読むには会員登録が必要です。