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株式会社 夏見工務店

 屋根が示すもの

短パン半そでの楽しい暮らしを実現するぜ!
【たぶん日刊】

いつもありがとうございます、夏見です。
本日もメルマガご愛読ありがとうございます!

5時の朝はもう暗くまだ夜の帳
いつものランニングの人たちは
小さな明かりをつけるほど。
静かな朝を迎えています。

『陽があたる家』

夫と妻が家づくりを始めたのは、
春の気配が街に差し始めた頃だった。

ふたりは、
何ヶ月もかけて理想の暮らしを語り合い
メモを取り、資料を集めた。
ようやく先週、工務店から
上がってきた図面と見積りには
彼らの夢が丁寧に詰め込まれていた。

「すごいな、ほとんど全部叶ってるよ」
と夫は目を細めた。

「ほんとにね」と妻も頷いた。

夫は、壁の仕上げから手摺の形状
トイレのかんぬき鍵まで、
細部に至るまで調べ上げた。
彼の情熱は、省エネとエネルギー自給の
太陽光発電を最大限に活かす
仕組みにも向けられていた。
限られた予算の中、最高の効率で
家を計画するために、
工務店とも何度も打ち合わせを重ねた。

ただ一つ、気がかりがあった。

それは「屋根」だった。

効率を重視すれば片流れの
大きな屋根が最適だった。
しかしその形は隣家へ影を落とし
威圧感を与えることもある。
妻はそのことが気になっていたが
計画に喜ぶ夫を見て、
なかなか言い出せなかった。

そんなある週末、
ふたりは京都へ小旅行に出かけた。
歴史ある町並み、低く整った屋根、
隣家と心地よい関係を保つ
その街の美しさに、妻は心を動かされた。

帰りの新幹線。
夕陽が車窓に差し込むなか
妻は静かに口を開いた。
https://kknatsumi.biz/l/m/g9lZ66E2fGiIeb

「やっぱり、あの屋根、
ちょっと高すぎる気がするの…」

夫は驚いた。
計画は完璧だと思っていた。
エネルギー効率も、コストも。
今さら変更なんて
無理だとさえ感じた。

「どうして?そう思うの?」

「そうね…」と妻は言った。

「この街でずっとお世話になってきたから。
できるだけ、
周りの家にも優しい家にしたくて、
お隣さんに申し訳ない気がして…」

夫は黙っていた。

けれど、妻の話を聞いているうちに
彼の中で何かが閃いた。
そういえば、この町で
たくさんの人に助けられてきた。
その人たちと、
これからも心地よく暮らしていきたい。
皆の暮らしの心地よさは、
それは効率よりも、
ずっと大切なことかもしれない。

「……もう一回、工務店と相談してみようか」

新幹線はゆっくりと東京に近づいていた。
夫婦の家づくりは、
また新しいページを開こうとしていた。

暮らしてきた街
暮らしていくまち
継いでいく町
暮らしはいろんな街に
支えられています。
そんな街との関係を
少し考えてみませんか?
https://kknatsumi.biz/l/m/QEFzYeotFSPJ41

皆様の滋賀の暮らしつくりの参考に

では!また明日!

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