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凰建設 株式会社

家作りにおける裏ボス。

凰建設の森です。

本日は新しく始まる現場の
地縄出し。
敷地の中に、建物の配置を
記す作業ですね。

アレチヌスヒトハギ
(ひっつき虫)が
たくさんある敷地でしたが、
お施主様が綺麗にしてくれて
作業はやりやすかったです。

ありがとうございました。

さて、本日の話題は、
地域の話になります。

家を建てる人、家を買う人は
その地域に住宅ローンで
縛り付けられますと、いつも
お話をしております。

新築するっていうと新しい
生活の事を考えますよね。

基本的には家の中での
家族の生活を思い浮かべて
家づくりを行うものかと。

勿論それで良いのですが、
引越し後は地域との
つながりができます。

自治会があったり、
お祭りがあったり、
子供会、消防団、
その他諸々。

それらとの付き合い、
考えておられますでしょうか。

私が住む岐阜市などは、
やはり保守的な田舎。

地域の役はそれなりに。

地元で仕事をしていると
尚更色んなのをやります。

私が今、担っている役は、
・地域の消防団(平団員)
・小学校のPTA会長
・地域の青年会議所
(2022年度理事長)

そして本業をやりつつ、
ミライの住宅を主宰。

普通にお勤めであれば、
ここまで役が振られる
ということはないかと
思いますが、
家を建てて住むなら
大なり小なり、
地域の役をやることに
なると思います。

やってみれば分かりますが、
地域の役はしがらみが多い。

こんな前時代的な運営を?
と感じる事も多いです。

そして、日本全国どこでも、
若者の数は減っております。

担い手は少なくなるけど、
やる事の内容は変わってない。

当然、一人当たりの負担は
どんどん増える一方です。

私の地域の話ですが、
「山の講」という地域行事が。

子ども会単位で行われ、
小中学生の男子が参加。

私が子供の頃は、大体
15~20人位が参加する、
毎年楽しみな行事でした。

ところが現在、私の地域で
行事の参加対象者は、
小学生一人、中学生一人。

合計2人しかいません。

小学生の一人は私の息子。

子供たちやお母さんたちが
準備をするのですが、
一人当たりの仕事量は、
10倍程度になっています。

やれる訳がないんです。

自治会などで、やれない旨
報告したり相談したりします。

しかし、やめる許可は降りない。

地域の伝統行事を無くすな。
そう言われるのは地域の70代。

子供たちが激減している反面、
地域の高齢者は増え続けます。

昔、数十人規模だった、地域の
老人会は今は数百人規模です。

「おお、お前も定年か、
 ようこそ老人会へ」

地域の高齢者からすると、
人が少なくなり役の担い手が
いなくなる実感はあまりない。

自分の身の回りにはどんどん
仲間が増えていくのですから。

これだけ仲間がいるんだから、
地域で何かお祭りとかやろうよ。

折角だから若い人にも声をかけて。

なんと、ただでさえ苦しい中、
若い世代には新たな仕事が。

これが、日本全国どこでもある
地域の現状です。

消防団でもそう。
PTAでもそう。
青年会議所でもそう。

お子様が小さい皆さん。
あなたにはまだ火の粉は
降り掛かりません。

しかし、家を建てたら、
子供が小学校に上ったら、
これらの問題は、
あなたの問題になるんです。

地域の役の一人当たりの負担は
大きくなる一方です。

自分の番が来たときに、
1年だけだからと、みんな
我慢をします。

本当に大変な思いをして、
1年やりきります。

これが良くない。

次の年の人が、大変だから、
役の負担を減らそうとすると、
前の年の人は面白くないです。

自分たちがやってきたんだから
次の人から楽をするのは許せない。

若い人が結束して地域の役を
軽くしないといけないのに、
直近で役をやった人が抵抗勢力に。

部活の下級生しごきが連鎖するように
地域の役で楽をさせないように
するのも連綿と続いていきます。

そうして地域の役という負担は
下の世代になるほどつらくなる。

当然、その地域に住みたいと
思う人は少なくなります。

もっと若い世代の多い都会の方が
しがらみが無くて楽です。

地域から人を追い出しているのは、
高齢者世代と、楽を許さない、
ちょっと上の先輩世代です。

田舎で家を建てるのなら、
全ての人はこの命題と向き合う。

田舎だけではありません。
最終的には全ての人が
向き合う事になります。

自分が1年だけ我慢をして、
後輩にも苦労をさせるのが、
1番簡単な話です。

しかし、地域から人がいなくなると
困るのは自分なんです。

自分が地域の役を担う際、
自分より後に担う人が、より
楽をできるようにすること。

そういう動きをしていかねば、
回り回って、あなたの地域は
人がいなくなり貧しくなる。

地域全体が廃れてしまうと、
あなたの建てた家も不要なものに。

政治だって地域だって、
問題の大枠や根源は一緒。

政治の世界の話であれば、
他人事なので、傍観者として
評論したりしますよね。

でも、地域の問題は、あなたが
直面する、あなたが解決すべき問題。

みんな、分かっちゃいるけど、
実践ができている人は殆どいない。

改革が必要と分かりつつ、
動くのは自分じゃないと思ってる。

そういう面倒くさい地域に
住まなければいいじゃない。

そうではありません。
今、面倒くさくなくても、
人が減っていくと、日本全国
どこでも同じことが起きます。

自分が大変な思いをする側じゃ
ないのであれば、おそらく
大変な思いをさせる側になる。

そうしてまた未来の年寄りが
未来の地域を廃れさせていく。

人口減少時代の地域との付き合い方。

家を建てるのであれば、
みんなが意識をしておく必要が。

自分のためを思えばこそ、
地域が良くなるように、
行動をしてほしいと思います。

簡単なことです。
自分より後の世代の人が、
楽になるようにすることです。

でもやろうとすると、出る杭は打たれる。

出る杭を打とうとする人と、
相対する勇気や仲間が必要です。
なかなか難しいんですけどね。

家づくりの後には、
地域との付き合いが待っています。

それが家づくりの裏ボス。

ご近所トラブルという裏ボスに
負けて地域を去る人もたまに居ます。

毎世代が、少しずつ地域の仕組みを
改善していく事を意識してほしい。

それが巡り巡って、あなたやあなたの
子供たちを助けてくれるはずです。

戦うことを諦めないで。

ぜひ、頑張ってください。

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