こんにちは。
プレゼントデザインの川端です。
実際には29日(月)が今年の最終の打ち合わせとなりますが、
本日より会社が冬季休業に入るため、
こちらを2025年最後のメルマガとさせていただきます。
来年に向けて「家づくりのヒントになるテーマ」を考えていたところ、
ふと浮かんだのが恩送り(ペイフォワード)という言葉でした。
私には、ありがたいことに多くの恩人がいます。
栃木の吉田さんは、
独立を応援してくれただけでなく、
さまざまな人とのご縁をつないでくださいました。
その出会いの一つひとつが、今の私の礎になっています。
また、北海道の亜耕さんからは、
家づくりの視点だけでなく、
地域・行政と関わりながら未来をつくっていく大切さを教わりました。
そして、広島をはじめ全国の建築仲間からは、
仕事だけではなく、勇気ももらっています。
皆さん共通しているのは、
恩返しを望んでいないということ。
こちらが「お返しを」と思って動くと、
また倍になって戻ってくるような感覚です。笑
本当に、心から感謝しています。
恩人たちが私に願っているのはただ一つ。
自分が受け取った無償の知識や経験を、同じように誰かへつないでほしいという想いです。
それは彼ら自身も、先人から同じように恩を受け取っているからです。
ここからは、家づくりのお話です。
現在の日本では、どうしても家づくりが
「自分たち家族のため」という視点だけになりがちです。
もちろん、家族の幸せのために大きなローンを組んで建てるものですから、
まず自分たちが幸せになることは何より大切です。
ただ同時に、もう一つだけ視点を持っていただけたらと思っています。
それが恩送りの発想です。
私たちは、メンテナンスしながら100年使える家を目指して設計・施工をしています。
もし住宅性能の低い家を建ててしまうと、
30~50年ほどで建て替え、あるいは大規模リフォームが必要になります。
それは生涯の住宅コストにも直結しますし、
子どもやその次の世代もまた新築で大きなローンを組まざるを得ない――
そんな悪循環が今の住宅事情には存在しています。
だからこそ「良い家をつくる」という選択は、
あなたとご家族を幸せにするだけでなく、
次の世代と未来を照らす最大の恩送りになるのです。
現在の建築コストや円安を思えば、
家づくりの費用は不安になるほど高く感じてしまいます。
ですが「次の世代へ手渡せる価値をつくる投資」と捉えれば、
決して高すぎるものではないと私は考えています。
これは、私自身が広島・江田島で建てた
環境ゲストハウス 島韻(toinn)から強く感じていることでもあります。
私はあの建物を30年ほど使うつもりですが、
もし次の世代があの景色の中で、
快適に、経済的にも安心して暮らせるのなら、
本当に良いものを残せたと心から思えます。
あなたが家づくりに使う(使った)お金が、
いつかその先の誰かの暮らしと未来を照らす
恩送りとなりますように。
今年一年、本当にありがとうございました。
どうぞ良いお年をお迎えください。
それでは、また2026年に。
プレゼントデザイン/Pleasant Design
川端順也
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