こんばんは!
マルトの澤田です。
先日、ハイエンドキッチンの
代名詞とも言える、トーヨー
キッチンのショールームへ
足を運んできました。
そこにあるのは、もはや調理器具
ではなく「家具」であり「アート」
でした。
ステンレスの重厚な輝き、計算
し尽くされた機能美。
ショールームを訪れる奥様方が
一瞬で心を奪われ、溜息をつか
れるのも無理はありません。
このキッチンを完成見学会の主役
に据えれば、さぞ映えるだろうな
と、つい考えてしまうほどの魔力
がありました(苦笑)
しかし、多分ウチの家には合わない
まず考えるべきは「デザインの
親和性」です。
あの唯一無二の存在感は、それを
受け止める「空間の器」が必要。
天井高、床材の質感、照明の陰影
等、計算しつくされた内装で
なければきっと合いません
無垢の木の空間に合わないという
事ではないですが、かなり工夫
しないと厳しいかと。
大変失礼ながら、ローコスト系の
陳腐な内装の中にあのキッチン
だけを置いても、「浮く」だけ
で、カッコよくなりません
周囲と馴染まず、逆に家全体が
アンバランスになります。
次に直面するのは、コスト問題です
トーヨーキッチンは素晴らしい製品
ですが、価格もまた超素晴らしい。
高級車(しかも輸入系の)が買える
ぐらいの費用がかかりますから、
高騰する建築費を考えると予算を
かなり圧迫します。
キッチンに数百万のコストを上乗せ
した結果、断熱性能を落としたり、
外構を砂利敷きにしたり、他の部屋
の建具がチープな既製品ばかりに
なっては本末転倒です。
家全体が「スカスカ」になって
しまっては、住み始めてからの
満足度は上がりません。
私は「一点豪華主義」を否定は
しません。木製サッシはそれの
代名詞みたいな物ですからね。
何かひとつ、魂を揺さぶるような
お気に入りを中心に家を組み立てる
のも、注文住宅の醍醐味です。
しかし、それが他を殺してしまう
選択になっては本末転倒かと。
家づくりってオーケストラみたいな
もので、主役のソロ(キッチン)が
どれだけ美しくても、伴奏(内装や
構造)が不協和音では名曲には
ならないんですよね。
おっ、良い例え!(笑)
「憧れ」を「後悔」に変えないため
に、まずは家全体のタクトを振り、
予算とデザインの調和を整えること
ショールームのきらびやかな光に
惑わされる事なく、一度フラットな
視点で「家全体のバランス」を俯瞰
してみることをお勧めします。
ではでは
続きを読むには会員登録が必要です。