こんばんは菊池組・菊池です。
エクスナレッジ社の季刊ムック
「建築知識ビルダーズ」
8月28日発売の次号に、
私が書いた断熱性能と冷暖房費の記事が掲載されます。
前号は高性能賃貸6ページ+平屋の事例で1ページの合計7ページでしたが、それを超える9ページの掲載となりました。
自立循環型モデルプランの住宅について、全国13都市を外皮性能別(UA0.87、0.56、0.46、0.38、0.26、0.20) に、熱交換換気あり、なしでそれぞれ計算。
そう、昨年ブログでまとめたものを下敷きにしています。
今回の記事のために0.20を追加で計算。
下記のとおり、全国13都市を選定しました。
旭川
札幌
むつ
盛岡
秋田
長野
新潟
長岡
宇都宮
金沢
練馬
神戸
鹿児島
編集部からは10都市くらいかな、と言われましたが、
◎同じ県内・同じ地域区分での暖房負荷や冷房負荷が大きく違うパターン
(これは長岡と新潟にしましたが、青森県では青森と八戸も同様です)
◎同じ6地域で冬の日射が多い神戸と、少ない金沢
◎同じ5地域で冬の日射が多い宇都宮と少ない長岡
その他にも色々な要素を詰め込もうとして厳選した13都市となります。
むつのデータを入れたのは、私から、むつ市民へのプレゼントです。
ただし、むつ市内の書店にはたぶん合計3冊くらいしかビルダーズは入荷しないので(笑)
欲しい方は書店に予約するか、ネットで注文してください。
税込定価1980円と一般の方が買うには高い本ですが、
他にも温熱性能についてマニアックな事が特集されているようですので興味のある方は。
省エネ地域区分は1地域から8地域まで8段階ありますが、
省エネ地域区分5~8地域の4つの地域の合計で日本の全人口の8割以上。
1地域~4地域の合計は2割未満。
このデータを見ればわかる通り、寒冷地ではZEH規準にしても断熱6等級にしても、
東京や横浜、大阪、神戸などの温暖な大都市地域に建てた断熱4等級レベル(断熱弱すぎ、性能低すぎと揶揄されているUA=0.87レベル)以上の暖房費が掛かります。
法律や制度はなるべく大勢の人を効率よく良い方向に導く仕組みですから、少数派の私たち寒冷地は法律や制度のグレードだけを見るのではなく、それらにより得られる結果をしっかりと評価していく事が重要ではないでしょうか。
欲しいのはUA値ではない。
欲しいのは高性能住宅ではない。
ではでは。
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