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株式会社プレゼントデザイン

そうです。地域によって家づくりは変わるのです。


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こんにちは。
プレゼントデザイン 川端です。

今日の広島は雨です。

警察官さん、お疲れ様です。
(しつこいですね。笑)

昨日のメルマガで感想をいただきました。

ありがとうございます。

ご理解をいただいているとは
思いますが、私は日射取得を最大化する
パッシブデザインを否定しているわけではありません。

大事な技術で、
省エネ性や快適性に大きな影響を与えます。

ただ、それが家づくりのすべてではないということです。

まず、大前提に
寒い冬の日に窓から日射が入らないといけません。

広島のような温暖地に住んでいると、
勘違いしますが、
冬晴れて、窓から日射が入るのは
瀬戸内海エリアもふくめ、太平洋側の特権です。

中国地方では、山陰側は曇りの日も多く、
晴れることは少ない。

その場合、太平洋側の考えで、
南面に大きな窓を設置しても、
昼間は日差しは入らず、
夜、熱を逃がすだけになってしまいます。

結構、そういうモデルハウスが
寒冷地に建ったんです。

「エコハウスって聞いたけど、めっちゃ寒い!」

なんてことが、モデルハウスにいるスタッフが
嘆いていたというのも事実であります。

そのあたりは前先生が
書籍に書かれていますので、
ご興味があれば、読んでみてください。

ただ、寒冷地の大きな窓を全面否定するのも
間違いです。

冬寒い暮らしをしている人は、
時々やってくる晴れ間にいやされます。

だからこそ、大きな窓をつけるという意味もあります。
熱を取り入れるだけが窓の役割ではなく、

光や景色、外とのつながり、換気、
いろんな役割が窓にあります。

それらをお客様と話をして、
無理なく暮らしていけることが私は大事だと考えています。

それも一種の特殊解ではありますが、
「温熱設計者が突き詰めた」ものではなく、
「一般生活者が無理なく暮らせる」特殊解のほうが、
私は次の世代にも使い続けてもらえるのではないかと
考えています。

もちろん、北国の大きな窓には
何回かお伝えしていますが、
障子や、雨戸など、曇りの日の時の
寒さ対策を考えるべきなのは当然です。

窓単体で解決するのではなく、
重ね着できるのが大切。

寒い地域、温暖な地域、それぞれの気候風土を理解し、
生活者の目線を忘れず、家を考えるのが重要ではないかと
私は思いながら設計しています。

ちょっと、抽象的になったので、
下記のような事例、失敗談をご紹介。
(私の話ではなく、省エネ実務者あるある。)

エアコンを高い位置に設置したほうが、
効率がよくなると思い、
吹き抜けの上につけたら、
フィルターの掃除がとても大変に。。。

物入を空調室として、計画したら、
子供部屋として、あまりに寒くて、
利用したくなった場合にできない。

壁の窓の3倍、光と熱が入ってくるの天窓は
北の屋根に設置するのがセオリーだが、
あえて、南の屋根に設置し、
夏は屋根に上がって、日よけができるように
計画したが、年を取ったらいけなくなる。

プライベートを保ちながら、
日射をコントロールするために、
アルミルーバーを設置したが、
一年目はやっていたが、
そのあとはしなくなった。

最後のは私の独立して、はじめて
設計させていただいた計画の話。

本浦の家です。

上記の竣工写真の中に、
可動ができるアルミルーバーを設置しましたが、
今は基本、閉めっぱなしです。

友人の家なので、
いろいろと説明して設計しましたが、
それでも、生活をしながら、
ルーバーの角度を変えるなんて、
基本できないものです。

もちろん、IOT技術で制御もできるのですが、
それにそこまでお金かける?って話や、

ドイツでもそういった商品があるのですが、
まあ、良く壊れます。笑

広島の設計士仲間から聞いた話では、
ガラス張りのビルにつけた、
日射量に応じて、開閉する電動外部ブラインド。

竣工して、1年も経たず、
壊れたそうです。

その後は冬は暖かいけど、
夏は灼熱で、眩しすぎるオフィスビルとして
使われています。

特殊なことはしないほうがいい。。

ということで、だんだんと私の設計は
そういった特殊な部材ではなく、
「庇」がしっかりある家に変化していっています。

住まい手がコントロールしなくても、
ある程度、住宅自身がコントロールしてくれる。

結局、昔ながらの軒や庇のある家がいいって
私は考えるに至りました。

昔の人は、えらい!笑

私たちは先人がいっぱい失敗して上で、
つくりあげた、気候風土にあった建物形状に、
これから必要になる省エネな暮らしができるように
断熱、気密性能をあげ、
日本人らしい暮らしを提供していく、
それが使命だと考えます。

長くなってしまいました。
m(__)m

それでは、また次回。

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