皆さんこんにちは
KATSUKENの勝部です(^^)
先日実務者の方から
法改正で大変になったから
楽な平屋をすすめている
などというとんでもない話を
聞かされたので
今日は目に見えない強さを選ぶ
という構造のお話
4月の法改正により
平屋建ての住宅は新たに
新3号という扱いとなり
構造の検討を省略できるという
特例を残される事となり
構造や温熱を当たり前に
やっていない会社からすれば
新たな抜け道が生まれました
確かに平屋は2階がない分
建物全体の重さは軽くなり
地震時に1階にかかる力は
2階建てに比べて少なくなる
けれど「軽いから大丈夫」
なんてそんな安易な発想を
プロが絶対にしてはいけません
例えば
荷物を載せたリヤカーを
平地で引くのと
上り坂で引くのとでは
全く違う力がかかります
その積み荷の量や置く場所
動く方向によって
踏ん張る力の配分は
大きく変わってくるのです
建物も同じで
平屋だからといって
重心や荷重のバランスが
問題にならないわけではありません
また地震は一度きりではありません
繰り返し襲ってきます
最初の地震で
梁や柱がたわみ
金物がずれ
耐力壁が損傷した場合
次に来る同じ規模の地震には
もはや耐えられない状態に
なっているかもしれません
実際に建物にかかる地震力は
「荷重×加速度」で決まります
構造材の強さを正しく見極め
地震時に想定される力に
耐えうる設計になっているか
2階建てに比べて
平屋だから安全
ではなくその安全を
数字で確認するのが
「許容応力度計算」です
木造住宅において
命と健康を守るには
この計算を省くことはできません
その建物がその土地で
家族を守るために
本当に必要な強さかを
きちんと確認する
大切なのは
どんな構造かではなく
どれだけ確かめられた強さを
持っているかということ
家は、家族と一緒に
何十年も時を過ごしていく場所です
だからこそ
目に見えない中身まで
しっかりと確認された家であることが
私たちの安心にもつながります
繰り返し来る地震にも
ちゃんと立ち向かってくれる家かどうか
それを知って選ぶことが
これからの家づくりでは
とても大切なことだと思います
それではまた次回(^^)
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