会員登録・ログイン パートナー企業申請
ロゴ
株式会社 勝部建築

【基準法の壁バランス】

皆さんこんにちは
KATSUKENの勝部です(^^)

本日は長女の卒業式
何事にもあまり関心が少ない娘が
袴を着ると言ったのは少し驚き
朝早くから準備して
出ていきましたが
妻は準備から色々大変だったことでしょう

家での姿とは全く違い
返事などもハキハキとして
学年合唱はセンター
まるで別人
知らぬ間に大きくなっているものですね

今月3度目の卒業式
感動はそれぞれ違いますが
成長を感じます
来月は入学式3回ww

さて本日は基準法の壁バランス
についてのお話です

家を建てるときそして
家を直すときに
地震や風荷重に対する
壁の量を検討して
必要な耐力壁量を決める

そしてその後重要になるのが
その壁の配置バランスになります
建築基準法では
縦方向、横方向共に
上から見て1/4に区切って
その両端部分の壁量計算を行います

そして縦方向横方向共に
存在壁量を必要壁量で割った数字が
1以上ならオッケーという
簡易的な計算が行われています

何故4つに割った両端かというと
例えば足を揃えて立っているのと
肩幅に開いて立っているのでは
押されたときに後者のほうが
踏ん張れますよね

地震力や風圧力がかかったときに
外周部にバランスよく配置することが
とても重要ということ

しかしこの検討の場合両端の
合計での検討になりますので
例えば右と左のバランスが悪かったら
どうなるでしょうか?

先程の例えで
肩幅に開いて立っている状態で
足の筋肉に大きな差があった場合
そんな状態で踏ん張れるのか??

そんな事にならないように
左右と上下のそれぞれの
壁量のバランスが1:2以内になるように
検討する方法があります
大切なのはこちらです

この両方を行えば
基準法の簡易計算でも
問題はないのですが
基準法ではどちらかだけを
検討すればオッケーとなっていて
大半が4つに割った充足率しか
確認していない事が問題

2000年以降の新耐震基準でも
大地震に耐えられていない
建物の多くは
このバランスの悪さなのです
4月に法改正があり
基準法でも壁量が増えますが
バランスの検討部分は
何も変わらないため
とても重要な部分が欠落していると
感じています

そんな中構造計算である
許容応力度計算では
この四分割法というのが
偏心率という詳細計算に変わります

壁量の計算の後
建物重心と呼ばれる
荷重の中心
すなわち建物の重さの中心に対して
剛心と呼ばれる
耐力壁の配置による強さ硬さの
中心が近くにいることを確認

一般的には詳細計算により
この偏心率が小さいことを
確認します
偏心率は小さければ小さいほど
バランスが良いのですが
指標として
0.3以下にすることが基準となります
しかし私が所属している
構造塾ではより安全性を
確保するということで
0.15以下を基準としています

地震の力は重心を押し
耐力壁が剛心を押すように
建物が抵抗する

近ければ近いほど
そしてバランスが良いほど
強い家ということになります

検討内容だけ見ても
簡易計算と詳細計算では
一目瞭然

安心して暮らせる
耐震等級3の家
それは構造計算

しかしこの「構造計算」を
理解していない実務者がいます

壁量計算=構造計算
品確法の計算=構造計算
と思っている
もしくは
品確法の計算=許容応力度計算
と思っている
結論、どちらも違います
構造計算は許容応力度計算
許容応力度等計算
保有水平耐力計算などの計算です

法改正の文書などの中にある
「簡易な構造計算」は
許容応力度計算のことです

基準法は最低基準
最適基準とは程遠い

命を守る耐震性能
どうかしっかり知識を持った実務者と
家創りを行ってください

それではまた次回(^^)

続きを読むには会員登録が必要です。

無料会員登録で、限定コンテンツ読み放題!