「ペット共生住宅でも無垢材は使うべきか！？」

こんばんは。

先週末に車で3時間近くかかる娘夫婦の家へ
向かいました。暮らす街や家を見せるために
先代の八十半ば父も乗せて二泊の旅でした。

目的は、庭に犬が安心して駆け回れるように、
柵を周囲に造るため。

30度を超える快晴の下、位置出しから穴掘り
コンクリート打ち,扉やフェンス取り付けまで
ハードでほぼ休まずで還暦と米寿が近い二人
で倒れるかと思いましたが、娘夫婦の手伝い
もあって、なんとか達成。・・が、おそらく
今年で一番の疲労感です（汗）

犬が嬉しそうに庭を駆け巡る姿を見届けて
戻ってきました（笑）

このようにペットと共に暮らすための住まいが
今週末にいよいよ開催されます。タイトル通り、
緑豊かな雑木庭も完成してご来場をお待ちして
おります。午後早めに空きがありますので是非！

広い雑木庭と薪ストーブのある天龍焼杉の家
ペットと暮らす葉山のスローライフを実現できる
住まいですのでお見逃しなく！

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「緑蔭の家」完成見学会　in　葉山町一色

開催日時：6月15日（日）　9～17時

詳しくはこちらからどうぞ↓

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さて、今日の本題はそのペットについて。
まさに最近は「ペットとの暮らし」を前提に
した住まいのご依頼が、本当に増えました。

犬や猫は家族の一員。
ですが、その暮らしやすさを追求するほどに、
「自然素材の家にしたいけど相性が不安…」
といった声もよく伺います。

まず床材。犬猫にとって滑る床は大敵です。
関節を痛めたり、ストレスにもつながります。

おすすめは無垢の杉や栗、ナラなど、
適度に柔らかく、滑りにくい素材。
特に「浮造り（うづくり）」という表面を
凸凹させたものなどは有効です。

ただし、大型犬の爪でも傷がつきにくい
超ハード加工のフローリングなども建材
メーカーから登場しています。
一見すると安心な選択肢に見えますが、
個人的には足触りはとてもとても・・

そこまで硬い塗膜や基盤を特殊加工された
ものになると

「もはや木にこだわる意味って何だろう？」

と感じてしまうこともあります。そもそも
ほぼほぼフェイクの複合フローリングを
選ぶなら何でも同じかなと思います。

でも確かに傷は本当につきにくい。その代
わりに、冬場は冷たく、足触りも硬く、
膝にも負担がかかるのもわかる。

反対に、無垢の柔らかい木は
爪痕や染みは残りやすいですが、
足触りや温もり、香りは比べ物になりません。

もちろん、爪痕やシミは避けられません。
それすらも味わいとして受け入れる度量があれば、
暮らしの「記憶」や「家族」の存在が刻まれていく
大切な素材になるのではと。古民家の傷だらけの
床を好きな方ならいい古民家になっていく変化と
とらえられるかもしれませんね。

ならば自然素材でいくなら「リノリウム」が筆頭
となると思いますが、床全部となると、それは
介護施設や保育園のような仕上がりになりがち。
（決してそれらを否定している意味ではないです）
ならばと世間的には洗面所やトイレに多く採用さ
れている、安くて定番の「クッションフロア」は
とても優等生ではありますが、それだけは勘弁
してほしいなぁと切に願っております（汗）

傷も匂いもシミも残らない「快適性」があれば
「気持ちいい暮らし」なるわけではなく、それは
必ずしもイコールではないということ。

だからこそ、どれやなにを優先し、大切にするか。
その落としどころを設計者や造り手と一緒に
丁寧に探していく作業が大切です。

また、壁には、調湿性や消臭性に優れる漆喰や
珪藻土、土壁などの自然素材を。

ちなみに消臭性は漆喰が優秀です。

また、傷対策をインテリアのアクセントに兼ねて
腰壁や板張りを取り入れれば、一石二鳥にも。

猫の場合は上下運動が大切なので、
キャットウォークや出入り口の工夫も忘れずに。
引っかき傷がつきにくい素材を部分的に使うのも◎。

無垢の柱が見えている部分にはロープなどを
巻いたりされるお宅も少なくないです。

また、室内を自由に回遊できる導線計画や
外とつながる土間空間を設けると、
ペットにとってもストレスが少なくなります。

庭やテラスにも安心して出られるように
簡易的な囲いや日除けを設けるなど、
外との関係性も大切にしたいですね。

「ペットのために無垢や自然素材はタブー」
と決めつけずに、

「優先順位とクリアラインを明確に」した上で

ペット共生住宅とはいっても、優先順位付け
は何も変えることなく、大事にしてもらえれば
着地点は見えてくると思います。