こんばんは菊池組・キクチです。
昨日、質問を頂いていましたのでお答えします。
早く回答した方が良さそうなので朝の配信にしました。
青森県内、遠方からの質問でした。
Q:
先日地鎮祭が終わり、これから基礎が始まります。
住宅会社から連絡が来て「屋根の合板が値上がりし品薄で手に入りづらい状況なので、杉板に変更してもいいか」とのことでした。
杉板は昔ながらの作りだということ、合板値上がりの前は杉板の方が高値で選ぶ人はいなかった、ということは教えてもらいましたが、正直、屋根の合板のことは全く無知ですべてお任せすることになりました。
…これで合ってますか(-。-;?
家族と、菊池さんのインスタ見て「むつに引っ越すかぁ~」と、話すこともあります笑
ソリドは頑張って使いたいと思ってます(^o^)
A:
地鎮祭おめでとうございました。
野地板について、構造用合板と杉のバラ板(地域によってはザラ板とも)、どっちがどれくらい材料が高いかについては地域相場によって大きく差があると思いますが、大工手間(施工費)は構造用合板よりも杉バラ板の方がずっと多く掛かり場合が多いと思います。
杉バラ板の方が屋根下葺材(ルーフィング)によるムレを防ぐ効果が高く、適切に扱えば高耐久な屋根構造をつくるのに向いていると言えます。
杉バラ板を使う場合の注意点は、小屋組の水平構面の床倍率の計算において、
(※小屋組の水平構面の床倍率とはダンボール箱で例えると上部フタの固さに当たる)
火打梁や火打ち金物に加えて垂木+構造用合板を含めた固さを見込んで計算されている場合は、杉バラ板への変更は結構大きなマイナスです。
質問者さまの住む地域は、設計積雪量100cm以上の多雪区域(多雪区域になると積雪1cmあたりの重さも1.5倍で計算する事になり、厳しい)ではないもの積雪量が決して小さくはない地域。
支障ないようにするには設計者は苦労するかと思います。
もし元々、桁や梁の上には構造用合板を張って固めている場合はそれだけで大きな床倍率になるので、垂木+構造用合板の床倍率の加算がなくてもクリアするのは簡単です。
また、垂木の構造計算においても、構造用合板を用いる場合は杉バラ板と比べて曲げ強度を1.15倍で計算できるので、ギリギリだった場合は垂木のピッチ等が変わる場合があります。
普通ならその辺の問題はクリアした上での提案されるかと思いますのでその上でなら杉バラ板での野地板は大変良い方法ですね。
外壁SOLIDO使われるならそちらも楽しみですね!
ではでは。
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